(この記事は、2014年2月17日発行の第141号 メールマガジンに掲載されたものです)

今回は、連日熱戦が繰り広げられている、ソチオリンピックのお話です。

毎日、いろいろな競技が行われているので、テレビに釘付けという方も多いのではないかと思います。もちろん、私もその一人です。

4年に1度行われ、世界のチャンピオンが決まる大会なので、個人的にウィンタースポーツは殆ど縁が無いのですが、ついつい気になってしまいます。

ピアノ教室でも、「次回のレッスンの時には、寝不足になっているかもしれませんね」とお話をしますと、ニコッとされる生徒さんもいらっしゃいました。

今回のオリンピックで、日本人のメダル第1号になったスノーボードの平野選手(銀メダル)や平岡選手(銅メダル)は、スノーボードの世界ではとても有名な選手なのでしょうが、私のようにオリンピックでメダルを獲得されて、初めて「こんなに凄い選手がいたのだ」と知った方も多いかもしれません。

平野選手は、10歳の時にバートンという、スノーボードの世界ではナイキやアディダスのように有名な会社と契約した逸材だそうですし、平岡選手は、12歳の時にプロ選手になっていたのだそうです。

実は、だいぶ前からその才能を開花させていて、今回のオリンピックで更に大きな成果が出たということになります。

スポーツも音楽もそうですが、世界で戦うためには、小さいときからの練習とそのための環境が重要となるようです。

また、つい先日は、男子のフィギュアスケートで羽生選手が、待望の金メダルを獲得されました。今回は、最強の三銃士とまで言われ、注目度もとても高かったですね。

私も、連日ライブで見ていましたが、こちらも素晴らしかったです。

フィギュアスケートは音楽を使用するので、音楽にも注目していましたが、羽生選手と金メダル争いをしていたパトリック・チャン選手が、ヴィヴァルディの「四季」を使用した事には大変驚きました。

バロック期の音楽は、これまでフィギュアスケートでは、あまり選ばれていなかったように思います。

モーツァルトやショパンに比べると、バロック期の音楽を聴く機会は少なく、「四季」は少し聴いたことがあっても、全曲通して聴いたことは無いという方もいらっしゃると思います。

これを機に、聴いてみるのも良いかもしれませんね。

今後もぞくぞくと注目の競技が行われますし、来週には、いよいよ女子のフィギュアスケートも始まります。

寝不足に負けずに、応援していきたいですね。

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(この記事は、第140号のメールマガジンに掲載されたものです)

2014年も、あっという間に1ヶ月が過ぎてしまいました。

以前、大人の生徒さんに、

「年々、1年が過ぎるのが早くてね。先生は、まだお若いからわからないかもしれないけれど、年を取ったら、どんどん早く感じるわよ~」

と言われて、「へえ~、そうなんですか・・・」と答えていましたが、今ではすっかり納得して実感している今日この頃です。

2月と言うと、いよいよソチ・オリンピックが始まりますね。

楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。私も勿論その一人です。

祖父母が雪国に住んでいたのですが、遊びに行く時期は夏休みのことが多く、あまり雪で遊んだ記憶がありません。

今となっては、「少しもったいなかったかなあ。もし冬に遊びに行って、スキーやスケートをやっていたら、もっと何かが違っていたかもしれない」と感じています。

今年の冬季オリンピックでは、フィギュアスケートの団体戦が新しく競技として加わることでも、大きな話題になっていますね。

華麗な演技を、たくさん見る機会が増えることは、ファンとしてはとても嬉しいです。

大会前日まで、出場する選手を公表しなくてよいというルールだったり、ショートプログラムとフリーは、別の選手が出場するようなので、どちらにどの選手が登場するのかという楽しみもあります。

日本は、男女とも選手層がとても厚いので、個人戦はもちろん、初めての団体戦での活躍も期待したいですね。

ピアノを弾いている方には、フィギュアスケートで使用する音楽にも着目して頂きたいと思います。

浅田真央選手は、以前からよくピアノの曲を使用していますが、今回のショートでは、ショパンのノクターンOp.9-2を使用するようです。

ショパンのノクターンの中では、ダントツに有名なので、弾きたいと思っている方も、弾いた事がある方も多いのではないでしょうか。

ショパンの楽譜:ノクターン Op.9-2 のページで音を聴くことができます。

レッスンにいらしている大人の生徒さんの中にも、「弾いてみたいけど、原曲は難しいからもっと簡単にした楽譜ってありますか?」と聴かれました。

「今度、オリンピックで浅田選手が使用しますよね~」と話しますと、「そうなのよね。あの曲ステキよね」とお答えになりました。

聴きなじみのある曲が使用されると、より興味を持って観戦できそうですね。

フリーで使用するラフマニノフのピアノ協奏曲第2番も、とても有名な曲です。ブログの記事 ラフマニノフ自身の演奏によるピアノ協奏曲第2番で、音を聴くことができます。

ラフマニノフを代表する音楽ですし、色々な作曲家がピアノ協奏曲を作曲していますが、その中でもとても有名です。

チャイコフスキーコンクールのファイナルでは、ピアノ協奏曲が演奏されますが、この作品がよく選ばれています。

以前のオリンピックでは、伊藤みどり選手が、同じ曲目でオリンピック女子初となるトリプルアクセルを決めて、銀メダルを獲得しています。

同じ日本人選手で、同じトリプルアクセルという武器を持つので、ちょっと気になります。

同じ曲でも、それぞれ人によって感じ方が違いますから、できる事なら、お二人の演技を見比べてみたいですね。

また、高橋大輔選手が使用する「ヴァイオリンのためのソナチネ」は、日本人の作曲家佐村河内守の作品です。(下のコメントをご覧ください)

1963年生まれの作曲家で、4歳でピアノを学び、5歳で作曲をし、10歳でベートーヴェンのソナタを弾くという才能を見せていましたが、17歳で聴覚障害が発症して、全聾(ぜんろう。まったく聞こえない)になってしまったそうです。

それでも作曲活動を続け、昨年公開された映画「桜、ふたたびの加奈子」の音楽でも話題となりました。

そんな「現代のベートーベン」とも呼ばれている作曲家の作品を、高橋選手がどのように表現するのかも見所です。

先月末には、オリンピックで日本人選手が使用する音楽を集めた楽譜も発売されました。

ピアノ・ソロ フィギュア・スケート~銀盤のメロディー 2014

シンコーミュージック

自分で音楽演奏を楽しみつつ、テレビでオリンピック観戦を楽しむという、オリンピックの楽しみ方ができそうですね。

(コメント)
この記事は、2014年2月3日のメールマガジンで配信されたものですが、2月6日に「佐村河内守さんの楽曲のゴーストライターをしていた」との新垣隆さんの会見がありました。詳細は、以下の報道などをご覧ください。

佐村河内さんのゴーストライターを18年間やっていた (新垣隆さん会見)

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(この記事は、第136号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回の「たのしい音楽小話」は、先日体験した「リトミック」のお話です。

リトミックは、私がまだ幼稚園生だった頃にも体験していますが、はるか昔でほとんど記憶が無いので、初めての体験と言ってもいいくらいです。

昔は、リトミック自体あまり知られていなかったように思いますが、今では、幼児教育の本や子育ての雑誌にもよく書かれていますし、幼稚園に入る前の1、2歳くらいからの習い事としても、とても人気があるようです。

ピアノ教室にも小さなお子様が来られますが、それでも3歳くらいからです。

プロの演奏家などは、小さい頃からレッスンを始めていますが、それでも開始するのは3歳から4歳くらいです。

それより前の1、2歳では、言葉もまだあまり理解できませんし、ピアノの場合、椅子に1人でずっと座っていること自体難しくなります。

そのため、そのような時期には、楽器のレッスンというよりも、音楽を身近に感じたり、音楽が楽しいという事を体を動かしながら体験していく方が適切なのかもしれません。

先日体験したリトミックのクラスは、参加したお子様が4、5人という少人数で行われました。1歳から2歳くらいまでのお子様です。

果物や野菜の形をした かわいらしいマラカスを、お子様が自分で選び、毎回音楽に合わせてマラカスを振ってレッスンが始まりました。

とても小さな生徒さん方ですが、お母様と一緒に参加しているので、安心して楽しんでいるようでした。

先生がマラカスを床に広げると、「うわ~」と興味を持つのですが、楽器を選ぶ時に、もう既にお子様の個性が見えてなかなか面白かったです。

何の迷いも無く、真っ先にバナナ型のマラカスを選んだお子様もいれば、あれこれ手にとって「どれにするの~?」とお母様と選んでいるお子様もいました。

バナナ型のマラカスが大人気でしたが、中には、おそらくご自身はまだ食べたことが無いゴーヤ型のマラカスを選んだお子様がいたり、とうもろこし型のマラカスを選んで、口に入れたまま、なかなか振れないお子様もいました。

レッスンでは、音楽に合わせて手や全身を動かしたり、歌を歌ったり、時には布や和音カードなど色々な小道具も使用していました。

やっと歩き始めたくらいのお子様から、動きたい盛りのお子様まで、楽しい音楽に合わせて、のびのびと思いっきり体を動かすのは、遊びの延長のようで、とても楽しく感じられるのかもしれません。

バッハなどバロック期の音楽や、フランスの近現代の音楽を鑑賞する時間もありました。

小さなお子様には、なかなか難しいように思いますが、実際には興味深く聴いているお子様もいて驚きました。

ピアノ教室でも、「子供にどんな音楽を聴かせたら良いのでしょうか?」と相談を受けることがあり、とにかく色々な音楽を聴かせるようにとアドヴァイスしていますが、今回参加してみて、「子供には難しいのではないか?」という大人の先入観で、お子様に聴かせる音楽を選ぶのは違うのかもしれないと、改めて感じました。

お子様の方が、もっと純粋に、もっと自由に音楽を聴いているのかもしれませんね。

まだまだ小さなお子様なので、レッスン中ずっと集中するのは難しく、他の物に興味を持ってしまったり、部屋の隅のほうへ行ってしまうようなこともありましたが、それでも色々な音楽が鳴っている空間にいるだけでも、良い刺激になっているのではないかと思いました。

小さい頃から、音楽が楽しい、音楽が好きという気持ちになれたら、その後の楽器のレッスンにスムーズに繋がりそうですし、音楽を長く楽しめそうな気がします。

そのような意味でも、音楽の早期教育はとても重要なのかもしれないと感じました。

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