(この記事は、第62号のメールマガジンに掲載されたものです)

12月に入り、今年も残すところ1カ月となりました。

今回の「たのしい音楽小話」は、12月1日から行われている「ウィーン・クリスマス・イン・東京」というイベントについてお話いたします。

オーストリアのウィーンと言いますと、モーツァルトやシューベルト、ヨハンシュトラウス1世・2世や、世界最高峰のオーケストラである、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団など、まさに「音楽の都」としてあまりにも有名な街です。

「ウィーン・クリスマス・イン・東京」というイベントは、オーストリア ウィーンのクリスマスを「見て・聴いて・食べて・感じて・楽しめる」というイベントで、今回が初めての開催だそうです。

東京の会場は、旧三信ビルディング跡地で、日比谷シャンテの向かいにある 日比谷パティオです。

クリスマスと言いますと、ヨーロッパが本場というイメージなので、どのようなものがあるのか、楽しみに出かけました。

イベント会場の真ん中には、高さ6メートルのクリスマスツリーが飾られ、雪の結晶のオーナメントと共に、大小の丸い照明が飾られていました。

ウィーン・クリスマス・イン・東京 会場

これは、大ブームとなった映画「タイタニック」の照明を担当したエアースター社の照明だそうです。昼間に行ったので、ライトアップが見られなかったのは残念です。

クリスマスツリーを中心に、色々なお店のコンテナが点在していました。大きめのコンテナ内には、「ウィーンで最もエレガントなカフェ」として誕生した「カフェ ラントマン」の喫茶スペースがあります。

カフェ ラントマンのコンテナ

「カフェ ラントマン」は、1873年創業の老舗のカフェで、マーラーや画家のクリムトなども訪れていたそうです。海外第1号店として、東京の青山にもお店があります。

本場のカフェやスイーツ、ウィーンの伝統的なお料理も楽しめるお店で「ウィンナーコーヒー」の原型となったと言われている「アインシュペンナー」や、温めたミルクを泡立ててコーヒーを合わせた定番の「メランジェ」、ブレンドコーヒーに生クリーム、モーツァルト・リキュール等をあわせた「モーツァルト」という飲み物もあります。

スイーツ系も、ウィーンの伝統的なチョコレートケーキ「ザッハトルテ」や、お店の名前の付いた「ラントマントルテ」、ココア生地にチョコレートムースやピスタチオのクリームを使用した「モ─ツァルト・トルテ」などがあります。

同じコンテナには、ウィーンの家具や食器など色々な製品を展示・販売している「ウィーン・プロダクツ」のコーナーがありました。世界的に有名なオーストリアの陶磁器「アウガルテン」の食器や、クリスタルグラスで有名な「ロブマイヤー」のグラスなどが飾られ、テーブルや椅子などの家具、床材、カーテンなども、全てウィーンのもので統一され、シェーンブルン宮殿のクリスマスをイメージして展示されているそうです。

ウィーン・プロダクツの展示

ウィーン・プロダクツの展示

ウィーン・プロダクツの展示

ウィーン・プロダクツの展示

ウィーン・プロダクツの展示

ウィーン・プロダクツの展示

アウガルテンの食器は、オーストリアの女帝マリアテレジアの父が設立したそうで、ウインナーローズの柄が有名ですが、皇后陛下も以前、「忘れな草」柄の食器をお求めになったそうです。とても繊細で可憐な花々が描かれた上品な食器です。

アウガルテンの食器・忘れな草の柄

この他、シェーンブルン宮殿の美術館のグッズや、オーガニックのスキンケア製品、キャンドル、クリスマスオーナメント、ウィーンのシュテファン寺院の裏にあるお茶専門店「ハース&ハース」のハーブティーも販売されていました。

「ハース&ハース」のハーブティー

日本ではなかなか手に入らないそうですが、通常のパッケージの他、ピアノの形をしたパッケージの「ピアノギフト」というものもありました。

「ハース&ハース」の「ピアノギフト」

「キウイストロベリー」と「バナナチェリー」という珍しいフルーツティーが2種類セットになっていました。ちょっとしたクリスマスギフトにも良さそうですね。

また、ヨーロッパのクリスマスには欠かせない「シュトーレン」というお菓子も売られていました。

シュトーレン

本場のレシピさながらに作られた、硬めのパンのようなお菓子で、少しづつ薄くスライスして食べながら、クリスマスまで楽しむそうです。本来は、このように食べるので、かなり大きめなサイズなのですが、こちらでは手のひらに乗せられるミニサイズも販売されていました。

レーズンやいちぢく等の他、スパイスやブランデーも入っていますので、とても風味豊かな味わいです。

割とこじんまりした感じではありましたが、本場の色々な製品や飲み物、スイーツなどを気軽に楽しめました。また、曜日や時間帯によっては生演奏があったり、トークイベントなども開催されているようです。

会場の道を挟んだ向かいは、日比谷公園があり、横の日比谷マリンビルの地下1階には、高級ピアノメーカー・スタインウェイの日本での特約店となっている松尾楽器商会のショールーム(スタインウェイサロン東京)があります。

日比谷公園

日比谷公園

スタインウェイサロン東京

スタインウェイサロン東京

日比谷や銀座界隈にお出かけされる時に、ちょっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。26日まで開催されています。

以下のホームページも合わせてご覧ください。
ヨーロッパ音楽紀行・ウィーン
世界3大ピアノ弾き比べ(スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン)
ウィーン・クリスマス・イン・東京 公式ホームページ (外部サイト)

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(この記事は、第61号のメールマガジンに掲載されたものです)

秋もだいぶ深まり、晩秋の雰囲気になってきました。

秋というと、音楽を楽しむ私たちにとっては、真っ先に「芸術の秋」を思い浮かべます。コンサートシーズンですので、普段にも増して、音楽を楽しまれている方々も多いのではないでしょうか。

クラシック音楽には、色々なジャンルがありますが、その中で一番壮大なスケールで豪華絢爛なのが「オペラ」なのではないでしょうか。色々な楽器が一堂に集まるオーケストラの演奏に、歌手、舞台衣装、舞台セットなど、音楽以外の楽しみもふんだんに取り入れた総合芸術です。

先日「ピアノのしらべ」でご紹介したヴェルディやモーツァルト、プッチーニ、ロッシーニなど、色々な作曲家がオペラの曲を作り、昔から多くの音楽ファンが楽しんでいました。

ピアノの詩人と呼ばれてるショパンも、彼自身はオペラを一曲も書いていませんが、オペラが大好きで、夜な夜な劇場に足を運んでいたそうです。

しかし、オペラは、難しいイメージがあったり、どことなく敷居の高さを感じている方も少なくないかと思います。興味はあるけれど、何を見たら良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

そんな方々に、オペラや音楽の専門家がお薦めするオペラのランキングが、先日新聞(日経新聞土曜版・日経プラス1)に掲載されていました。

ランキングの順位は、以下の通りです。

1位: ビゼー作曲「カルメン」

2位: ヴェルディ作曲「椿姫」

3位: プッチーニ作曲「トューランドット」

4位: プッチーニ作曲「蝶々夫人」

5位: モーツァルト作曲「フィガロの結婚」

どのオペラも、実は有名なアリア(独唱)が多く、「カルメン」では「ハバネラ」や「闘牛士の歌」、「椿姫」では「乾杯の歌」、「トューランドット」ではトリノ冬季オリンピックでフィギュアスケートの荒川静香選手が演技曲目で使用した「誰も寝てはならぬ」などがあります。

題名はわからなくても、どこかで曲をお聴きになったことがある方が多いかと思います。また、「蝶々夫人」は、長崎県の芸者である蝶々さんが主人公のオペラで、日本の歌もオペラの中で登場しますので、少し親近感が生まれますね。

早熟の天才音楽家モーツァルトは、数々の逸話の中で「オペラを3日で書きあげた」という話がありますが、「フィガロの結婚」は貴族を一般庶民であるフィガロがからかう内容の喜劇のオペラです。モーツァルトが活躍していた時代は、まだまだ身分の階級がありましたが、そのような中で、このような貴族を皮肉ったストーリーのオペラを書いたこと自体が驚きですし、モーツァルトの人間味が感じられる気もします。

個人的には、上記のオペラ以外にモーツァルトの「魔笛」がお薦めのオペラとして挙げられます。

モーツァルト作曲「魔笛」

メルヘンな世界観のストーリーと、「パパパ・・・」と、パという言葉だけでしばらく掛け合いで歌われる「パパゲーノとパパゲーナのアリア」は、とても気軽に楽しめるアリアでありながら、歌手の神業のような素晴らしい歌の技術が堪能できるので、お薦めです。このアリアも大変有名ですので、ご存じの方も多いかもしれません。

オペラは、イタリア語やドイツ語で書かれているものが多いので、歌詞を聴き取って楽しむにはハードルが高くなりますが、事前にストーリーを読んでおかれるとよいですね。CDやDVDなどを、あらかじめ観ておきますと、より楽しめるかと思います。

また、舞台の脇に歌詞の内容やストーリーが字幕で流れることもありますし、日本語で上演されるものもありますので、言葉がご心配な方は事前にチェックされるとよいかもしれません。

昔は上流階級などの限られた人々しか楽しめなかったオペラですが、現在では誰もがチケットを入手できて楽しめます。一度、ご覧になってはいかがでしょうか。

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(この記事は、第59号のメールマガジンに掲載されたものです)

たのしい音楽小話、今回は、先日まで熱戦が繰り広げられていたショパンコンクールのお話です。

ショパンコンクールは約3週間かけて、ショパンの生まれ故郷であるポーランドのワルシャワで行われました。今年はショパン生誕200年ということもあり、これまで以上に関心を持って見られた方も多かったのではないでしょうか。

このメールマガジンでも、これまでに何度か取り上げてきました。ブログでも過去の記事を読むことができます。

世界最高峰のショパンコンクール・日本人の成績は?

ショパンコンクールは、ちょっと特殊なピアノコンクール

ショパンコンクール・第3次予選から本選へ

ショパンコンクールに参加したピアニストとそのエピソード

ショパンコンクールは5年に一度開催され、このコンクールで優勝しますと、一気に世界中に名が知られるようになります。入賞者でも、その後世界を舞台にピアニストとして活躍されている方が、とても多い事でも有名です。

「今活躍しているピアニストの殆どがショパンコンクール出身者」と、ご自身もショパンコンクール入賞をきっかけに世界で活躍をされている中村紘子さんは話します。

日本人も毎回多数参加し、ここ何回かは連続して入賞者が出ています。しかし、いまだかつて優勝者は出ていません。内田光子さんの第2位が過去最高位です。そのような意味でも、今回の日本人の成績を関心を持って見ていました。

しかし、2次予選で日本人全員が敗退という予想外の展開には驚きました。

3次予選を勝ち抜いた10人が、今月18日から行われたファイナル(本選)に進みました。
今回は、過半数の5人をロシア勢が占め、フランス、ポーランド、オーストリア、ブルガリアのピアニストという顔ぶれになりました。こう見ますと、クラシック音楽の歴史があり、チャイコフスキーコンクールという大変有名な国際コンクールを開いたり、モスクワ音楽院を始めとする世界最高峰の音楽アカデミーがあるロシアのピアニストの層の厚さを感じます。

ショパンコンクールを始めとするピアノコンクールは、ファイナルでオーケストラとの協奏曲が課題曲になっています。通常は、ベートーヴェンの協奏曲、ラフマニノフの協奏曲など色々な作曲家の協奏曲が並ぶのですが、ショパンコンクールでは、予選からショパンの作品のみが課題曲になっています。

これは以前にも書きましたが、ショパンは「ピアノの詩人」と呼ばれる通り、作られた作品のほとんどがピアノソロ曲で、協奏曲は2曲しか作曲していません。そのうちピアノ協奏曲第1番がとても有名で人気のある曲なので、今回のファイナルでも10人中8人がこの第1番を選んでいました。

いよいよコンクールの最後という時に、自分の前の人も後ろの人も同じ曲を弾くという事になりますので、そのプレッシャーは相当なものがあったのではないかと思います。

今回のショパンコンクールの優勝者は、ロシアのユリアナ・アウディエヴァさんでした。久しぶりの女性ピアニストの優勝です。

ファイナルの演奏では、特に1楽章で音の硬さやミスタッチが目立ち、徐々に取り戻してきたものの、よほど緊張していたのか、全体を通して硬さが取りきれない印象でした。しかし、それまでの予選では素晴らしい演奏が多々あり、男性顔負けのパワフルさを持ちながら、とても繊細な表現もあり、ユリアナさんの強い個性が光りました。

第2位のルーカス・ジェヌーシャスさん(ロシア・リトアニア)と、インゴルフ・ヴンダーさん(オーストリア)、第3位のダニール・トルフォノフさん(ロシア)など、聴き比べますと、それぞれに持ち味がありとても楽しめます。

ファイナルまで進みますと、誰が上手かというよりも、どのピアニストの演奏が好きかという好みの問題になるのかもしれません。

ちなみに、今回参加した全てのピアニストの演奏を、公式ホームページで聴くことができます(日本語はなく英語になります)。音だけではなく動画付きですので、演奏者の表情や、会場の雰囲気なども楽しむことができます。是非聴いてみてください。

Fryderyk Chopin – Information Centre (外部サイト)

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