(この記事は、第118号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「ピアノ教室の出来事」は、大人の生徒さんのお孫さんのお話です。
昨年から、大人の生徒さんのお子様が結婚されたり、お孫さんが生まれたりと、おめでたい事が続いています。
どの生徒さんにとっても、お孫さんの誕生は特別嬉しいもののようで、レッスンの度によく話題になります。
「今日は、○○を作ったから食べにいらっしゃいと話して、週に何回か晩ご飯を食べに来るのよ」と、お話されていた生徒さんもいました。
体に良いものや母乳がよく出るような食事を、あれこれ考えて、かなりの品数を作っているそうです。
赤ちゃんが生まれると、お母さんはしばらく赤ちゃんの世話にかかりっきりになりますので、思ったように家事がはかどらないものです。手作りの食事をいただけて、栄養面も工夫された食事となりますと、かなり助かっているのではないかと思います。
生徒さんにとっては、準備が大変でも、お孫さんの成長を身近に見られたり、にぎやかな食卓で楽しいひとときを過ごせることがとても嬉しいようです。
最近も、「体重が、もう○千グラムになって、顔つきもしっかりしてきましたのよ。全然泣かなくて、一人で遊んでいるの。本当にいい子なんです。今週末は、100日目のお食い初め(おくいぞめ)なので、初宮詣での時に頂いたお米を使ってご飯を炊いて、歯固めの石も入っていたから、それも食卓に並べてね~」と、その日が待ち遠しくてたまらないという雰囲気でした。
別の生徒さんからは、「来月、孫が生まれるのですが、予定日が○日なので、その前にレッスンが出来れば」とご相談を受けました。
「もちろん、大丈夫です。何かとお忙しいと思いますので。」と話しますと、「まあ、私が産むわけじゃないんですけどね」と、さっぱりとした口調に笑顔でお話をされていて、私も思わず笑顔になっていたことがありました。
その生徒さんのお孫さんも無事に生まれ、それから1ケ月間は、その生徒さんが毎日夕飯を作られていたそうです。
「なかなか大変で。でも、もう終わりましたけどね」と、1つ役目を終えてホッとされたような表情でお話をされていました。
生徒さんの中には、もっと大きいお孫さんがいる方もいらっしゃいますが、遠くに住んでいるお孫さんが夏休みなどで泊りに来るときには、その準備で大忙しのようです。
「孫が遊びに来るのは、とても嬉しいんだけど、帰った後、どっと疲れが出るのよね」とよく聞きますし、「生徒さんに、そういう事をおっしゃる方が多くて・・・」とお話しますと、「本当にそうなのよ!」とうなずく方が殆どです。
「子供が何か欲しいと言うと、おばあちゃんに言いなさいと親が話しているらしいのよ。 だから、孫にデパートに行こうと誘われると、今度は何を買わされるのかびくびくしちゃうわ。」と、少し困った様な、でも頼られて嬉しい様な表情でお話されていた生徒さんもいました。
よく、「子供のかわいさと孫のかわいさは別物」と言いますが、本当にそのようです。生徒さん方のお話を聞いていて、つくづく感じました。
ピアノの生徒さん方は、絵を描いたり園芸をされたり、水泳などのスポーツをされたりと、元気でパワフルな方ばかりなのですが、その元気の源は、どうもピアノだけではなく、かわいいお孫さんパワーもあるのかもしれません。
(この記事は、第114号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「ピアノ教室の出来事」は、年の瀬のピアノ教室のお話です。
今年も残すところあとわずかになりました。
クリスマスで、イルミネーションもいたるところできれいに点灯しています。以前は、12月に入ってからイルミネーションが話題になりましたが、どんどん前倒しになり、今では11月から楽しめるようになってきました。
ピアノ教室では、今年のレッスンも残りわずかとなり、すでに年内のレッスンを終了した方もいらっしゃいます。早くも、「また来年お会いしましょう。良いお年を」という挨拶をしています。
学生の方は、今からクリスマスが楽しみなようです。
普段のレッスンで使用している教材にも、クリスマスの曲がいくつかありますが、今ちょうど練習している生徒さんがいます。マイペースな性格なので、次々と教材が進むわけではないのですが、毎回楽しくレッスンに通われています。今年最後のレッスンがクリスマス当日なので、「今年中に、この曲は仕上げましょうね。来年になって、まだクリスマスの曲を弾くのって、ちょっと合わないしね」と話しますと、ふふふと笑っていました。クリスマスが、よい目標となっています。
今年中学生になった生徒さんには、「今年は希望の学校に合格して、良い1年だったわね。昨年の年末は、受験前だったから大変だったでしょう?今年は、ゆっくりクリスマスを過ごせるかな?」と聞きますと、少し笑顔はあるものの、ちょっと冴えない表情をしていました。
「うん、でもね、お父さんが転勤になっちゃって。いつ帰ってくるかわからないの。」
「あら~、そうなの。○○ちゃんのお父様って、海外のお仕事が多かったわよね。」
「そうそう。帰ってきても打ち上げとかで出かけちゃうし、1週間くらいで、またすぐ違う国へ行っちゃったりするの。」
「そうなの。クリスマスは一緒に過ごせるのかな?」
「わからない。でもね、お正月は帰ってくるって。」
「そう、よかったわね。この分だとクリスマスはお母様とお姉さんと、過ごすことになりそうね。」
「うん、でもね、お姉ちゃんが今度は受験だから・・・。でもお友達を連れてきて、うちでクリスマスパーティーするんだって。」
「そうなの、じゃあ、○○ちゃんも一緒に参加できるといいわね。」
中学生以上になりますと、家族でゆっくりクリスマスを過ごすというよりも、お友達と一緒に、という機会が増えてくるようです。
大学生の生徒さんには、「就職先も決まって、後は卒業を待つだけだから、クリスマスも楽しく過ごせそうね。」と話しますと、「そうですね、去年の今頃はリクルートスーツを着ていましたから。でも、今年はクリスマスケーキを販売するバイトを入れちゃって。」
「あら、頑張るわね~。就職したら、まとまったお休みってなかなか取れなくなるから、少しでもゆっくりできるといいわね。」
みなさんが、楽しいクリスマスを過ごせることを願っています。
(この記事は、第105号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「ピアノ教室の出来事」は、お子様の公開レッスンのお話です。
ピアノ教室では、通常一人の同じ先生が毎週レッスンを行う個人レッスンが基本になっています。毎回、同じ先生がレッスンをすることで、生徒さんも徐々に慣れてきて、距離感も縮まり、信頼関係も深まってきます。
レッスンをする側も、同じ生徒さんをずっと担当する事で、生徒さんの性格や考え方、理解の仕方など、様々な面を知ることができます。そして、生徒さんの理解がより深まるように、言葉や伝え方などを工夫することもできます。
先日、ピアノ教室に通うようになって3年ほど経つ小学生の生徒さんが、他の先生のレッスンを受けることになりました。来月行われるコンサートに向けた公開レッスンです。
ピアノを専門に勉強している音楽大学の学生さんなどは、公開レッスンを受けたり、聴講する事はわりと頻繁にあるものですが、ピアノ教室では、公開レッスン自体をご存じない方も多いものです。
この生徒さんも知らなかったようで、もちろん受講することは初めてです。
「来月、本番があるでしょ。その前に、他の先生が○○ちゃんのピアノをレッスンしてくれるのよ。良かったね。」とお話しますと、
「えぇ~っ、やだ~、先生がいい~。」
「まあ、普段のレッスンを気に入ってくれてありがとうございます。でもね、違うの。その先生のレッスンは今度の1回だけなのよ。他の先生が、○○ちゃんのピアノを聴いて色々とアドバイスをしてくれるのよ。」
「なんだ、先生が変わっちゃうのかと思った。」
そして公開レッスンの日になりました。
普段のレッスンでは、とてもお話好きな人懐っこい生徒さんですが、初めて会う先生で、しかも公開レッスンという事もあり緊張しているようでした。
しかし、先生のお話を一生懸命聞いていましたし、レッスン時間の中で演奏がどんどん変化していく様子が見られました。
指導する側も、他の先生のレッスンを見学する機会は少ないので有意義な時間でした。
公開レッスン後に生徒さんとお話をしますと、「発表会の時みたいに緊張した」とお話していました。
こちらも公開レッスンの内容をメモしていたので、それを見せながら内容をかみ砕いてお話し、一緒に復習をしました。
先日、ピアノの発表会が終わったばかりですが、コンサートの本番までは約1ケ月です。気持ちを切り替えて、もう一度頑張ってほしいものです。
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