「ピアノを練習しようと思ったら、夜遅くて、練習が出来なかった」
「泊りがけで出掛けるけれど、泊まり先にピアノがないから、練習できない」
そんなことを、経験された方も多いのではないでしょうか。
ピアノは、他の楽器と比べてとても大きいので、持ち運びが出来ないですよね。ヴァイオリンやフルートを見て、羨ましいなあ、と何度も思ったことがあります。
でも、ピアノが無くても、ピアノの練習ってできるんです!
基本的に楽器の演奏は、楽譜を見て、書かれていることを理解し、忠実に再現しながら演奏していきます。それにプラスして、自分の表現したい事を織り交ぜて、1つの音楽を作っていきます。
この一連の作業の中で、ピアノが無くてもできる事というのは、一番始めの「楽譜を見る」ところです。
「楽譜を見る」という言葉は、音楽の世界では本当によく使われますが、日常使われる「ものを見る」という意味とは、随分異なりますので注意が必要です。
普段「ものを見る」というと、「眺める」という意味合いが強いかと思います。ぱっと見て「ふーーん」という感じです。
しかし、「楽譜を見る」とは、楽譜に書かれている音名、リズム、拍子、強弱、速さ、フレーズ、ニュアンスを読み取り、分析して、どんな音楽なのかを頭の中で鳴らして、作曲者の思いを感じ取りながら、これからどうやってその音楽を作っていくのかを、考えていくことなのです。
別名「楽曲分析」とか「アナリーゼ」とも言います。
「楽譜を見る」ことを、しっかりと深く行うことで、実際にピアノを弾いて練習する時に、短期間のうちにある程度弾けるようになります。その為「どのように弾いていくのか」「どのように音楽を完成させていくのか」といった、音楽表現を中心にした練習をすることができます。いわば、実践練習といったところでしょうか。
これは、音楽を演奏する上で、一番重要で大切なことです。ピアノの練習環境をコントロールすることは、なかなか難しいかと思いますが、工夫次第で、ピアノの練習は、色々な方法があるものです。
ご自分のライフスタイルにあわせた、効果的な練習方法を、考えてみるとよいかもしれません。
皆さんは、楽譜をどのように活用していますか?
購入した時のまま、何の記入もなく、真っ白なまま、綺麗なまま使っていませんか?
ご自身の練習が効果的に行えるように、また演奏力が向上するように、まずは楽譜にどんどん書き込みをしていきましょう。
例えば、いつも間違えてしまう音や指番号を丸で囲む、注意事項を書く(「ここは速くしない」「テンポを守る」「ここまでつなげて弾く」「(音の)高さに注意」)など、気になることを書いていきます。
その曲に初めて書き込みをする場合は、鉛筆を使いましょう。初めての書き込みは、意外と早く直せることも多いからです。そして直せたら、消す事ができます。
その後は、練習の度に、直したい箇所に書き込みをしていきますが、その際には、その書き込みがいつの日のものなのか、はっきりとさせておく事も大切です。
いつも同じように書き込みをしていきますと、どれが本当に大切なものなのか、分からなくなってしまったり、直すべき点の優先順位を誤ってしまうことがあるからです。
その為には、書き込むときに日付も書いたり、色鉛筆や色のついたペンを使うとよいでしょう。
楽譜を上手に活用して、効率の良い練習をしていきましょう。
「無くて七癖」と言われますが、本人は自覚をしていなくても、人には無意識で行ってしまう癖があります。
これが何の支障もないものでしたら問題はないのですが、気がつかないうちに本人に悪影響を及ぼしていたり、周囲の人に不快な印象を与えてしまっているなら、改善をした方がよいですよね。
ピアノ演奏にも、実は同じ事が当てはまります。足をプラプラと動かしていたり、呼吸が止まっていたり、熱中しすぎて頭がどんどん前に出てきてしまったり(真下を見ているように)、ペダルを踏むたびにパタパタと音を出していたり・・・
本当に色々な癖があるものです。そして、意外に多いのは、間違える度に「あっ!」と声を出したり、舌打ちをしている方です。これは、演奏を聴いている方から見ますと、とても気になるもので、音楽を楽しむどころではなくなってしまいます。
ご自身にどんな隠れた癖があるのか、まずは観察をすることから始めましょう。
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