(この記事は、第167号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「たのしい音楽小話」は、ご家族で楽しめるコンサートのお話しです。
3月下旬から4月始めにかけて、お子様や学生の方は春休みだったわけですが、ちょうど そのタイミングに合わせて、各オーケストラが、お子様も楽しめるコンサートを公演しています。
今回は、日本フィルハーモニー交響楽団の「春休みオーケストラ探検 みる、きく、さわるオーケストラ!」というイベントに参加してみました。
「聴く」「見る」というのは分かりますが、「触る」というのは興味を引きますね。
イベント会場のホールへ行ってみますと、開場前から多くのお子様連れで行列です。0才の赤ちゃんも、あちこちで見かけました。
ホールの建物に入ると、早速ヴァイオリン演奏で、お出迎えして下さいました。
配られたガイドブックを見ますと、大ホールでのコンサート・プログラムの他に、クイズやスタンプラリーまで、可愛らしいイラスト入りで書かれています。そして、小学生くらいのお子様が、我先にと走ってスタンプ台に並んでいました。
さて、このイベントのタイトルにある「触る」ですが、いろいろな楽器を実際に弾いてみる「楽器体験コーナー」の事です。
ヴァイオリンやチェロ、フルート、オーボエ、トロンボーン、チューバなど、10種類の楽器を実際に触って、演奏出来る様になっていました。もちろん、手取り足取り教えて
貰えます。
普段、見る事はあっても、触る機会はないので、とてもよい企画だと思います。
お子様にとっては、遊びの延長で楽しめると思いますし、小さなお子様が、チェロなどの大きな楽器を弾いている姿は可愛らしく、見ている親御さんも楽しめるのではないでしょうか。
オーケストラのイベントなので、プロの演奏も色々な形で楽しめる様になっています。
建物のちょっとしたスペースで突然始まるサプライズ・コンサートでは、弦楽四重奏で「となりのトトロ」の演奏が行われていました。
また、小さいホールでは、リレーコンサートも行われました。10分ごとに、いろいろな楽器の演奏が聴ける、リレー形式のコンサートです。
クラリネットから始まり、最後のトランペットまで、それぞれの楽器の特徴など解説も交えながら、2曲くらいづつ楽しめます。
単独では、あまり聴く機会のないコントラバスでは、ヴァイオリンとのデュエットが演奏されました。コントラバスの深くて包容力のある音色に魅力されましたし、華やかなヴァイオリンとの相性の良さも感じました。
そして、大ホールでは、メインのコンサートが行われました。
指揮者と司会者が、パイロットと客室乗務員に扮して、旅に出かけるというストーリーで進められました。
途中では、指揮者体験コーナーがあり、2歳のお子様が、お父様に連れられて指揮者台に上がり、なんとか指揮をしていました。とても可愛らしい様子に、会場中が和やかな雰囲気に包まれました。
全般的に、プロの生演奏を聴いたり、本物の楽器に触れたり、楽しみながら参加できるイベントでした。
実はこのイベント、昨年はチケットが売り切れて参加できなかったのですが、今回参加してみて、なぜ人気なのかよくわかりました。
来年もまた開催されると思いますが、小さなお子様がいらっしゃるご家族には、おすすめできるイベントです。
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