(この記事は、2020年3月30日に配信しました第294号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回は、ピアノ教室のコロナウイルスの影響の続きです。

新型コロナウイルスは、思った以上に世界規模で大きな影響を及ぼしています。

東京オリンピックが、来年に延期されましたが、10月にワルシャワで行われるショパン国際ピアノコンクールの予備予選も、4月に開催される予定が9月に延期となりました。

そして、毎年恒例のラ・フォル・ジュルネTOKYOは、開催中止となりました。入国制限が4月末まで延長されたことで、演奏家たちの来日が難しくなり、開催予定時期の感染状況についても見通しが定かではない事が理由です。

大きなイベントが次々に中止や延期となり、残念ではありますが、こればかりは仕方ありません。

ピアノ教室のレッスンも、いろいろとドタバタしています。

2月下旬に、急遽休講となり、その後再開したのも束の間、また休講する事態になりました。それからしばらく経ち、ようやく今週からレッスンを再開しています。

音楽教室でも、多くの人が参加するグループレッスンや、息を大きく吐き、マスクの着用も不可能な声楽や金管・木管楽器のレッスンなどは、依然として休講のままで、再開時期が決められないようです。そのような状況を考えますと、ピアノの個人レッスンは、少しは良いのかもしれません。

レッスンの再開に当たっては、条件や注意点が決められました。講師は、熱や咳などの症状がある場合はレッスンを休む事や、マスク着用でレッスンする事、可能な限り換気すること、生徒さんが変わる度にレッスン室のドアノブや鍵盤の消毒を行う事などです。

生徒さん方にもお手紙を出し、レッスンに通われるかどうか、個人で判断いただく事や、37.5度以上の発熱があった場合は、レッスンをお休みいただく事などをお願いしました。

休講した分のレッスン回数を確認し、振替レッスンの日時も生徒さんと相談して決めていく必要があります。

3、4週間レッスンがお休みになっていましたが、レッスン再開を大勢の生徒さんが喜んで下さり、大変ありがたく思いました。

そんな形で、ようやくレッスンを再開しましたが、今度は「今週末の不要不急の外出を控えるように」との東京都知事の会見を受けて、「レッスンは、どうなるのでしょうか?」と、お問い合わせが多数寄せられました。今週末の行動についての会見内容でしたので、金曜日までは通常通りにレッスンをすることになりました。

実際にレッスンを再開してみますと、花粉症対策もあって、マスク姿でレッスンされる生徒さんが何人もおられました。

生徒さん方とお話をしますと、マスクを求めて朝早くからドラッグストアの前に並んだり、それでも買えなかったとの事で、マスクを手作りした方や、洗えるマスクを毎日洗濯して、アイロンをかけて使用しているという方もいらっしゃいました。

マスクを手作りしたくても、ガーゼやゴム紐がだいぶ前に売り切れているという話も聞きますから、みなさん苦労されているようです。

レッスンを始めて、生徒さん方に演奏していただくと、休講中も練習に励んでいた方がとても多くてびっくりしました。

小さい生徒さんは、まだ完成していない曲を、すっかり忘れてしまうのではないかと心配していましたが、そんなことはなく、すらすらと弾けるようになっていたり、何曲も終わらせている方もいました。

大人の生徒さんも、「時間があった割に、あまり進歩していなくて…」などとお話される方もいましたが、いざ弾いていただくと、以前よりもだいぶ曲に慣れてきていたり、練習途中だった曲をしっかりと仕上げてきた方も、何人もいらっしゃいました。

日常生活がガラッと変わっている中で、これまでと変わらずに練習されている生徒さんの様子を見て、本当に素晴らしいと思いました。

お子様については、毎年6、7月に発表会が開催されます。今のところ、予定通り開催することになっています。

無事に開催出来ることを祈りつつ、1年間の練習の成果が発揮できるように、お手伝いしていきたいと思っています。

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