(この記事は、2022年1月24日に配信しました第339号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回は、年明けのピアノ教室の様子です。
新しい年が明け、もうすぐ1カ月が経とうとしています。新年第1回目のレッスンの時から、ほぼ全ての生徒さん方が元気に教室に通われています。年末年始やクリスマスなどイベントが続きましたので、お子様にとっても大人の生徒さんにとっても、楽しいひと時を過ごされたようです。
小学校低学年のお子様は、少々興奮しながら、昨年クリスマスに1番上の高校生のお姉さんにもサンタさんが来たという話をしていました。
「サンタさんは、お姉さんに何をプレゼントに持って来てくれたの?」と聞きますと、テンションが高いまま、「つけま!」という答えで、あまりに意外な言葉にびっくり仰天してしまい、「つけま?」と言ってしまいました。「そうそう、つけまつげだよ」と答えを聞いて、やっと訳が分かり、「まあ~、サンタさんは、随分とおしゃれな物を持ってきてくれたのね」と驚いたままお返事すると、「うんっ」と元気よく笑顔で答えていました。
小学生の姉妹の生徒さん方は、年末年始にお爺様とお婆様の家に行って来たというお話をしていました。
「お泊りしてきたんだよ」と嬉しそうに話していて、「久しぶりにお泊りに行ったから、お爺様もお婆様も、とっても喜んでいたでしょ?」と聞くと、すぐに「うんっ!」と返事が返ってきました。コロナの影響でずっとお孫さんと会えなかったお爺様やお婆様にとっては、喜びもひとしおだったに違いありません。
大人の生徒さんは、直ぐ近くに2人の娘さん一家が住んでいて、お孫さんにリクエストされて、ディズニーランドへ行かれたそうです。ディズニーランドは人数制限をしていて、予定していた日にちとは違う日になったそうです。
「ちょっと贅沢ですけれど、ホテルも予約しましてね。主人は、元々ディズニーランドはそんなに好きじゃないんですけれどね。でも、子供達や孫は好きでしょ。だからね、行ったんです」とおっしゃっていました。「なるほど。お孫さんにおねだりされたら、断れませんよね」とお返事しますと、「そうなのよね~」と頷いていました。
「結構人もいたし、お土産も1人1個しか買えなかったし、お店に入っても商品の棚がスカスカで、夢の国なんだけれど、なんだかちょっと寂しかったわ」と感想をお話されていました。「しかもね、海に近いでしょ。寒くって。ホテルに泊まって翌日、主人は仕事があるからと、すぐに帰っちゃって、私は帰るわけにもいかず、孫たちと一緒に見て回って、本当に寒かったわ」と、お話されていました。
そして、「全部まとめて支払ったから、あとから請求書が来るのかと思うと怖いわ~」と、冗談を交えてお話されていて、「まあ、全部お支払いされたんですね。凄いですね」と言いつつ、私も思わず笑ってしまいました。
「でもね、孫たちもどんどん大きくなるでしょ。そのうちお友達と行くからって、一緒に行ってくれなくなるから、今のうちだなあと思うのよね」と、少ししんみりと本音を漏らしていて、私も頷いて聞いていました。
お爺さん、お婆さんにとって、お正月は子供達やお孫さん達が集まって、泊まるための準備やら日々の食事の用意、一緒にお出かけなどで、一年のうちで一番忙しいことも多いようです。入れ代わり立ち代わりでお孫さん達が泊まりに来て、「毎日バッタバタで、ホントに大変だったのよ~」とお疲れの様子でレッスンにいらっしゃる生徒さんもいらっしゃいました。
集まってくれるのは嬉しいけれど、終わってみると疲労困憊。しかし、これが毎年ずっと続くわけではなく、お孫さんの成長と共に段々と無くなっていく。成長の喜びとそれに反する寂しい感情、そして場合によっては、ご自身の健康への不安が入り混じっている様子も伺え、大人の生徒さん方は、何とも言えない気持ちを抱えながら、お正月を過ごされているのだと、改めて思いました。
いろいろと楽しいイベントがあったのにもかかわらず、特にお子様の生徒さん方は、普段と同様にしっかりと練習をされていて、どんどん曲も仕上げてきていて驚きました。ご家族が、普段と同じように生活リズムを整えて過ごされてきた様子が伝わってきて、凄いなあと思いました。
今月からレッスンを増やして、週に2回通う事になった小学生の生徒さんは、いつも何曲も練習してレッスンに持ってきていますが、それにプラスして、ソルフェージュのレッスンも始めました。リズム打ちや楽譜の書き方、音の聴き分け、聴音などを少しずつ始めました。絶対音感が既に身に付いているので、音もよく聴きとれていて順調に進んでいます。相変わらずクールな様子で、たんたんと進めていますが、アドバイスを聞いて直ぐに修正できているので、ぐんぐんと成長しそうな気がします。
レッスン後、お母様にレッスンの内容などについて少し伝達していますが、「よく頑張っていますし、順調だと思います。これから、どんどんいろいろな長さの音や休符を入れた聴音やリズム打ちも進められると思います」とお話しますと、「そうなのですね」と、お母様も少し嬉しそうな表情をされていました。
いろいろな習い事の中で、一番ピアノが好きと言ってくれる小学生の生徒さんは、昨年、念願のピアノを買って以来、更にピアノの練習を熱心に行っています。相変わらず、「難しい~…」と弱音を吐きつつ、それでも何回もめげずにピアノを弾いていて、曲を仕上げるペースも上がってきましたので、「今日は、○○君のために、スペシャルな教材を用意してきたわよ。もう随分この教材も進んできたし、そろそろもう1冊教材を増やしても大丈夫かなあと思ったんだけど、どうかな?」とお話をしますと、「うん。何々?どういう教材??」と早くも興味津々で、新しい教材に見入っていました。
そして、早速新しい教材の一番の曲を一緒に練習してみました。音は直ぐに読めたのですが、少し音符の長さが不正確でしたので、リズム打ちをして、4分音符、8分音符、16分音符の長さをきっちりと体を使って確認してみました。「この音符を半分に切って、そのうちの1つが、この音符の長さになるよね」と算数のように音符の長さを確認しますと、ふんふんと聞いていて、その後は、しっかりと自分の言葉で説明をしていました。「凄いね~。よくわかるね」と言いますと、「うん、僕のお父さんは高校で算数の先生をしているんだよ。だから、僕も算数が得意なんだよ」と少し誇らしそうに答えていました。
そして、あっという間にそれぞれの音符の長さを正確に弾き分けて、演奏できるようになりました。「さすが、算数が大得意の○○君だね~。ばっちりだね」と褒めますと、照れ笑いをしていました。
お子様から見ますと、お父様の仕事の様子を見る機会はなかなか無いですし、そもそも何をしているのかも分からないことが多い中、お父様を誇らしく思っているお子様の姿を久しぶりに見て、いいなあ、素敵だなあと思いました。
これから、ますます寒くもなりますし、ここ最近のコロナの感染者数の増加も大変気になるところですが、休講にならないことを願いつつ、引き続き感染対策を万全に行いながら、レッスンに来てよかったと思ていただけるように頑張りたいと思います。
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