(この記事は、第58号のメールマガジンに掲載されたものです)
たのしい音楽小話、今回は、音楽とスイーツのコラボレーションイベントのお話です。
若い女性を中心に大人気となっているスイーツのテーマパーク「自由が丘スイーツフォレスト」で、音楽とスイーツのコラボレーションイベントが開催されています。早速行ってきました。
「自由が丘スイーツフォレスト」は、東急東横線・大井町線の自由が丘駅から少し歩いたところにあります。今年で7周年を迎えるそうです。
2つのゾーンに分かれていて、合計11店ものスイーツ屋さんが軒を連ね、ケーキやアイスクリーム、スフレ、クレープ、香港スイーツが楽しめます。あちこちにフリーのイートインスペースが設けてありますので、フードコートのように、各店舗で購入したスイーツを一度に楽しむ事ができます。
現在「スイーツシンフォニーフェスタ ベートーヴェン・ウィルス」と題した特別企画が行われています。
以前「のだめカンタービレ」という漫画が流行り、テレビドラマや映画化されて一大クラシック音楽ブームになりましたが、お隣の韓国では、「ベートーヴェン・ウィルス 愛と情熱のシンフォニー」という韓国で初めてクラシック音楽を題材にしたドラマが大ヒットして、日本と同じようにクラシック音楽ブームが起きているそうです。
「自由が丘スイーツフォレスト」では、このドラマのDVDとコラボレーションして、ドラマで使われた音楽をイメージして各店舗が開発した、期間限定オリジナルスイーツを楽しめるようになっています。
その中のいくつかを食べてみました。
Berry Berry (ベリーベリー)のアルモニー
リストのピアノ曲で有名な「愛の夢」をイメージしたスイーツです。
苺スイーツ専門店らしく、上にトッピングされているイチゴの赤とピスタチオで作られたマカロンの緑色のコントラストが、とても印象的です。中には、同じくピスタチオで作られたクリームとベリーのソースが挟んであります。
上にトッピングされている細い棒状のチョコレートは、指揮棒を表しているそうです。
ピスタチオの木の実特有の香ばしい風味と、いちごやフランボワーズの甘酸っぱさが、リストの「愛の夢」の情熱的な部分と甘いメロディーを思い浮かばせます。
パティスリーアンフィンスのコンチェルト
チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲」をイメージしたスイーツです。
チョコレートムースの中に、ベリーのムースとしっとりとしたチョコレートのスポンジが入っています。
チョコレートの甘さの余韻が長く感じられるところと、半円を描きながら周りを囲むように付けられたホワイトチョコの上昇や広がりをイメージさせるところが、「ピアノ協奏曲」の圧倒的に壮大なスケールを感じさせます。
一番上にトッピングされている、チョコで作られたピアノの鍵盤や側面に添えられているト音記号も、飾りのアクセントになっていて、かわいらしいですね。
ARROW TREE(アローツリー)の秋のマロンブリュレ
モーツァルトの「きらきら星変奏曲」をイメージしたスイーツです。
栗を使ったブリュレの上に、たっぷりのホイップクリームと、今が旬の国産栗の渋皮煮を、5・6個ほど贅沢にトッピングしてあります。一番上には、チョコレートとシュー生地のようなもので作られたト音記号や、八分音符が載せられています。
チョコレートはおそらく、五線紙をイメージしていると思うのですが、音楽を専門としている立場から見ますと、線が足りないなあと気になってしまいます。
ブリュレに栗のペーストを使用しているところが、とても珍しいです。
ブリュレを食べたときに感じる、柔らかい栗の風味と、栗がゴロゴロとトッピングされているところが、モーツァルトの音楽の優しさとポロポロとした音の粒立ちを思い浮かべます。
他にも、スメタナの「我が祖国」やベートーヴェンの交響曲第9番「歓喜の歌」などをイメージしたスイーツがあります。11月3日まで開催されていますので、「芸術の秋」と「食欲の秋」を一緒に満喫してみてはいかがでしょうか。
自由が丘スイーツフォレストのホームページ (外部サイト)
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