(この記事は、第122号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回の「たのしい音楽小話」は、ピアノの練習を長続きさせるコツについてお話します。

ピアノを弾くのは好きだけど、練習が好きではない方も多いと思いますし、生徒さんのお母様からも「うちの子は、練習しなさいと言っても、練習しないんです」と相談を受ける事があります。

生徒さんを見ていますと、練習が好きな方は本当にごく僅かで、そのほとんどがご高齢の方です。子供の頃、ピアノを習いたかったけれど、戦後の混乱などでそれどころではなく、しかもピアノが非常に高価で、学校に1台やっとあったくらいの時代の方々です。

子育てや介護が終わり、何十年も経って、やっと自分だけの時間を持てるようになり、憧れのピアノを始めるわけですから、ピアノが弾けるだけでも大きな喜びとなるのでしょう。

しかし、多くの方は「ピアノの練習をしなくっちゃ」と思いながら弾いているのではないかと思います。特にお子様の場合、集中力があまり続かない事もあり、なかなか継続した練習が難しい事もあるようです。

ピアノの練習だけではないのですが、お子様にコツコツと継続的に練習をさせるには、以下の3つがポイントのようです。

1. 親と一緒に無理のない目標を立てる
「毎日○回練習」するとか「毎日○○分練習する」など、実現可能な目標を、お母様など親御さんと一緒に決めるのがポイントです。

2. 努力が目に見える形にする
練習をしたら表にシールを貼るなど、見えるようにします。ただし、カレンダーに丸を付けるのは、練習をしなかった時に空白が出来てしまい、完璧主義の人の場合、そこが気になってしまうので効果的ではないそうです。シールなどが、どんどん積み重なるように作るのがポイントです。

3. 練習を見守る
親御さんが共働きの場合、結構難しいかもしれませんが、練習をしている時にその場に一緒にいる事がポイントです。教えなくてもよいので、親御さんがピアノを弾けなくても問題ありません。頑張っている事を、親御さんが褒めたり認めてあげる事がとても大切です。

ピアノ教室で見ていますと、コツコツと教材が進むお子様は、この3つのポイントを自然に取り入れているように思います。

「実現可能な目標」と「努力の視覚化」は、お子様だけでなく、大人の方でも取り入れることができるのではないでしょうか。

子供のピアノ教育:お子様がピアノを続けるためのご両親の支援

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