(この記事は、第292号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回は、ピアノ教室のコロナウイルスの影響と対応についてのお話です。

連日の報道で世界中を不安にさせているコロナウイルスの蔓延は、ピアノ教室でも生徒さんとの会話の中で、度々話題になっていました。

「マスクや消毒薬が、なかなか購入できないですよね」とか「花粉症なのに備蓄のマスクが少なくなってきて、どうしよう」などのお話をしていました。

消毒についても、普段から受付やロビー、洗面所などに消毒薬を設置していますが、ピアノの楽器そのもの(特に、生徒さんが直接触れる鍵盤)の消毒については、意見が分かれていました。

そんな矢先に、2月27日から2週間ほど、音楽教室の全てのレッスンを中止する決定がなされました。グレードなどのイベントや会議なども、全て中止です。

国からのイベント自粛要請を重く受け止め、公立の小中高等学校などを休校にする要請よりも早い段階での決断でした。

個人情報保護法が制定されてから、生徒さんの情報は教室から持ち出せないので、まずは、生徒さん方の連絡先の確認から対応がスタートしました。

生徒さん一人ひとりに連絡を取り、休講のお知らせと、年間のレッスン回数には影響がないことの説明、また、隔週レッスンの生徒さん方については、振替レッスンの相談もしました。

生徒さん方は、急なレッスンの休講に驚かれ、残念そうでしたが、快く応じてくださいました。

「わざわざ、ご連絡いただき、ありがとうございます」とか「先生も大変ですね」「風邪の症状があっても、病院には行かずに自宅待機してと言われていますから、風邪をひかないように、先生も注意してくださいね」など、私の方を気遣ってくださる生徒さんがとても多く、生徒さん方の優しさをとても強く感じました。

振替レッスンについても、その場ではスケジュールの調整がつかず、後日になって、「〇日の都合がついたので、今からでも変更できますか?」とご連絡をいただいた生徒さんもいました。

昔は、急な休講の時に、教室の電話をみんなで順番に使って、生徒さんのご自宅の固定電話に連絡をしていましたが、留守の方も多く、大変時間がかかりました。

しかし、今では、携帯電話を持っている方がとても多く、繋がらなくてもメールやショートメールでも連絡ができるので、とても便利な世の中になりました。こういう非常事態の時は、特に痛感します。

そんなバタバタした状態も落ちつき、ほっと一息ついていたところに、公立の小中高等学校、特別支援学級の一斉休講の要請が発表されたのでした。

1ヵ月以上休校になる学校も多いと思いますし、共働きの家庭も大変多いので、これから更に大変になりますが、状況が好転し安全面にメドがついたら、レッスンを再開して、お子様の生活が少しでも元通りになればと思っています。

また、今回の急な対応についても、改善点を今後確認していきたいと思います。

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(この記事は、第291号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回の「たのしい音楽小話」は、音楽系のマンガのお話です。

近年では、インターネットで本を買ったり、電子書籍で購入することが普通になってきましたが、それでも、時々本屋さんに足を運ぶと、たまたま目に留まった本との出会いがあったりして嬉しいものです。今回、ご紹介するマンガも、このような出会いで読むことになった本です。

マンガで教養 はじめてのクラシック」という本なのですが、「マンガで教養」という、なんとなく矛盾しているような気がしなくもない言葉と、サブタイトルにある「一生モノの基礎知識」という言葉に惹かれて購入してしまいました。

小さい頃に少しピアノを習っていましたが、クラッシック音楽にあまり良いイメージを持っていない主人公の女性が、偶然コンサートに行くことになり、それをきっかけに、クラシック音楽の魅力を知るというお話がマンガで書かれています。

10ページくらいのマンガの後には、いろいろな音楽知識をたくさんの図や写真を使用して、わかりやすく解説しています。

「まず知っておきたい クラシック作曲家20人」というコーナーでは、半ページまたは4分の1のスペースで、似顔絵のイラスト付きで作曲家の生涯が書かれ、どんなジャンルの曲を作ったかという項目では、後世に与えた影響を考慮して3段階の星の数で評価が書かれています。

「クラシックのジャンル」では、交響曲や管弦楽、協奏曲、室内楽曲などの解説が書かれていて、「交響曲」と「交響詩」の違いなど、実はわかっていなかったようなものについても確認が出来ます。

オーケストラの配置について、おおよそはわかっていても、例えば木管楽器については、配置以前に個々の楽器の区別がつかないという事も多いかもしれません。フルートは、金属で作られていますが、金管楽器ではなく木管楽器の仲間ですし、クラリネットとオーボエなどはとてもよく似ていますから、区別がつかないかもしれません。

本の中では、写真を使用して一般的なオーケストラの配置について解説されていたり、個々の楽器についても、写真だけでなく部品の名前やサイズ、役割なども書かれています。これは大変わかりやすいです。

「世界の音楽コンクール」というコーナーでは、コンクールの流れから主要なコンクールの紹介、ショパンコンクールとチャイコフスキーコンクールの比較などもありました。今年は、秋にショパンコンクールが開催されますので、是非とも押さえておきたいところですね。

その他にも、国別のオペラの特徴やオペラハウスの構造、代表的なオペラの解説やバレエ音楽、年末に日本各地で演奏されるベートーヴェンの第9交響曲についてや、規模別のコンサートホールの解説、実際にコンサートへ行くときのチケットの買い方や座席の選び方、服装やマナーについても丁寧に書かれていました。

チケットを買うときは、値段や何となく前の方というように選びがちですが、それぞれの席の楽しみ方もありますので、参考になると思います。

「名曲ガイド」では、たくさんのクラシック音楽の中から、ジャンルごとにかなり厳選された曲の紹介が載っています。曲の紹介だけでなく、聴きどころの説明や、曲想や曲の長さなどを項目ごとに4段階で評価しています。曲の解説も短めなのでとても読みやすく、聴きたくなってしまうかもしれません。

本の最後の方には、世界や日本のオーケストラの紹介、日本のホールの地図なども載っていて、まさに至れり尽くせりの一冊です。そこそこの厚さの本ですが、堅苦しさは全くなく、とても分かりやすい内容ですので、一気に読み終わってしまいました。

これからクラシックを学ぼうという方はもちろん、ピアノのことはわかっていても、他の楽器のことはよくわからないという方や、既にいろいろとご存知の方も、改めて知ることが意外に多いかもしれません。大人の生徒さんだけでなく、中学生くらいの生徒さんにも、ご紹介してみようと思っています。

ちなみに、この本はシリーズものになっていて、ワインや落語、歌舞伎、仏像を扱っている本も出版されているそうです。

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(この記事は、第290号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回は、年始のピアノ教室の様子です。

新しい年が始まり、早いもので、もう1ヵ月が過ぎました。

年明けのレッスンは、会社や学校の仕事始めや始業式と同じくらいの日に開始しました。

小さい生徒さん方は、年末のクリスマスからお正月とイベント続きで、とても楽しく過ごしたようです。

12月下旬のレッスンの時に、「お正月、ホテルに泊まりに行くんだ~」と楽しそうに話していた生徒さんもいました。ちょうどクリスマスの時期でしたが、サンタさんからの贈り物より嬉しいのかな?とさえ思えました。

「あら~、凄いわね。〇〇ちゃんのお家は、豪華なお正月になりそうね~」と返事をしますと、さらに笑みが浮かんでいました。

年が明けて初めてのレッスンの時に、この生徒さんは「ホテルに泊まりに行ったんだ」と話していました。やはり相当嬉しかったようです。

70代の生徒さんは、年末年始に2人のお子様のご家族が泊まりに来られて、総勢10数人が集まったそうです。

「お食事の準備や、泊まる準備など色々と大変ですね」とお話しを伺いつつ、「賑やかなお正月だったんですね」と話しますと、「まあ、そうなんですけれどね~」と、嬉しさや楽しさを感じつつも、ややお疲れ気味な様子でお答えになっていました。

80代の生徒さんになりますと、お孫さんが大学生くらいになっているようで、泊まりに来るとかはなく、普段と変わらずゆっくりとお正月を迎えたようです。

定年を機にピアノを始めた生徒さんは、お仲間との新年会でピアノを披露したそうです。たまたま会場にピアノが置いてあったそうで、ピアノを習い始めた話をしたら、その場の流れで弾くことになったのだそうです。

レッスンで仕上がった曲を弾いたのですが、かなり緊張してしまい、あっちこっち間違えて終わったと話していました。頭が真っ白になったそうです。「よく、みなさんが体験されることなんですよね」と話したのですが、その反応は私の予想と異なり、だからこそ本番で弾くことの大切さを感じたのだそうです。「今年は、発表会にも参加します」と、大変前向きなお話をされていました。

もう、こりごりだと思うのではなく、本番に向けてもっと練習に励むとか、本番を数多く体験する事の必要性を感じているのですから、凄いなあとすっかり感心してしまいました。

昨年受験生だった生徒さんは、今年は打って変わって、ゆっくりとお正月を過ごせたそうです。部活が少しあったそうですが、受験勉強に追われていた日々と比べますと、相当気分的には楽だったようです。

大学生の生徒さんは、就職活動と卒論に追われているさなかに、インフルエンザになってしまい、なかなか大変だったようです。しかし、見事に就職先が決まり、卒論もだいぶメドが立ったようで、一安心しているようでした。

予定よりも早く3月から勤め先の研修が始まるそうで、今の場所からは遠くて通えないので、慌てて引っ越し先を探して契約を済ませたそうです。卒業旅行の計画も立てているようですが、ヨーロッパなどの海外ではなく、日本のしかも割と近場の温泉旅館に泊まって、陶芸体験などを計画しているそうです。

昨年秋からずっと同じ曲を練習している生徒さんは、もうだいぶ前から弾けているのですが「なんか違うんですよね…」と、いつも曇った表情をされていました。

年明けのレッスンでも相変わらずの表情でしたが、先日、曲の出だしのアウフタクトの部分を、正確な速さで弾くようにお話をして、少し部分練習をしたところ、メロディーがすっきりと流れはじめました。「今は、とても気持ちよく弾けました」と少し笑顔で話されていましたので、いよいよこの曲の仕上げが近づいてきたのかなと思っています。

昨年入会したばかり幼稚園生の生徒さんは、今年初めて参加する発表会を、楽しみにしています。

「まだ、何も決まっていないけど、いつも年齢順に弾くようにしているから、1番に弾くかもしれないね。でも、〇〇ちゃんよりも、もっと小さい人がいたら、2番とかになるかもね」と話しますと、実感が湧き始めたようで、「そうなんだ」と嬉しそうに返事をしていました。

お母様のご実家からピアノを搬入したそうで、これからは、電子ピアノではなく本物のピアノで練習できることも、とても楽しみな様子でした。

別の幼稚園生の生徒さんは、右手と左手が交互にリズムを刻むような、ややこしい曲に挑戦中です。だいぶ流れるようになってきましたので、もう一息で仕上がるかなという状況で、レッスンの終わりに「難しい2段目の方が、ずいぶん上手に弾いていたよね」と話しますと、「そうなんだよね。こっちは難しいから、家で練習していたから簡単な方が弾けなくなっちゃった」と答えていました。

これは、年代問わず、わりとよくある話です。難しいところを練習していますと、弾ける部分がおろそかになりがちです。弾ける部分も油断せずに、全体のバランスを取って練習することが重要です。

来週には、新しい生徒さんのレッスンが始まります。来月には、出産を終えて復帰される生徒さんもいらっしゃる予定です。今年も、楽しくレッスンをしていきたいと思います。

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