|
|
con Vivace Piano Concierge |
電子ピアノなためペダルの踏むタイミングや左右のバランスがイマイチ
-
小6の女の子についてご相談に上がりました。
来月にある発表会の曲についてなのですが、その子はソナチネが嫌で仕方なくショパンのワルツ(イ短調 遺作)に決まりました。
ですが、自宅が電子ピアノなためペダルの踏むタイミングや、左右のバランスがイマイチなのです。
右手だけを弾かせてみると、きちんと歌えているのですが、そこにペダルと伴奏が入ると歌うことを忘れてしまいぐちゃぐちゃなのです・・・。
現在弾いている曲は、ソナチネとチェルニー30番の4です。
でも、以前の先生があまり歌わせることや・多くの曲に触れさせなかったため歌うことには慣れていません・・。
どう指導したらいいのかわからずメールしました。
よろしくお願いします!
昔と違って、電子ピアノを使って練習している生徒さんが増えています。
私の生徒さん方も、半数は電子ピアノを使って練習しています。
生のピアノよりも手軽な価格で、スペースも取らず、ヘッドフォンを使うと騒音の問題も起きませんので気軽に使える点が人気のようです。
しかし、指導する立場から見ますと、メリットがある半面、深刻な問題も起きています。
その一つが、左右の手の音量のバランスが身につかないことです。
電子ピアノの多くが、指で音量のコントロールが出来ないため、起こるべくして起こっていると言ってもよいかもしれません。
また、電子ピアノの音は、素晴らしい音響の中でグランドピアノの音をサンプリングしたものなので、単に指を動かすだけで素晴らしく響いた音が出てしまいます。
そのような状況で音の響きを聴きながら、タイミング良くペダルを踏む事自体、至難の業といっても良いかもしれません。
これは、日本の住宅事情なども関わってきますので、環境を変えることは残念ながら大変難しい事になります。
常に注意深く音を聴くように注意を促したり、左手とペダルの練習をして、タイミングを身に付けさせるようにしましょう。
その時に「お家の電子ピアノは、生のピアノの音よりも、ものすごく音が響くから、尚更すごく難しいわよ。
だから、すごく気をつけて練習してね」と、あらかじめ伝えておく事がポイントです。
また、ペダルを使用して演奏する場合、ペダルに頼った弾き方をしてしまうことが時々起ります。
レガートで弾くことを忘れてしまったり、フレーズを意識しなくなったり、という弾き方です。
ペダルを使わず両手だけで弾く練習も常に行って、「指で表現することが基本である」という原点をもう一度確認させましょう。
その時に、単に弾くのではなく「両手で弾いても、右手だけで弾いていた時と同じ様に、右手が弾けているか(メロディーを歌うように弾けているか)」を聴きながら行うことが大切です。
そして、右手だけの練習と交互に練習することで、より効果が高くなるかと思います。
できれば、時々お教室のピアノをレンタルするなど、生のピアノで練習する機会を持ってもらうように、親御さんにお話しするのも良いかと思います。
ピアノを指導する立場の人にとっては、本当に深刻で難しい問題ですが、出来る限りの対策を立てて、生徒さんをより良い方向に導きたいものですね。
このページの内容に関連するページ:
電子ピアノで練習すると、何かデメリットがありますか?
電子ピアノについて(後悔しないピアノ選び)
マンションでピアノは弾ける?
|
|
|
|
|
|
Copyright (c) 2007-2023, con Vivace. All rights reserved. |
|