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ブルグミュラー25の練習曲の「天使の声」のペダルの使い方
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ペダルの使い方についてお尋ねします。
曲の冒頭のsemple con Ped.という指定は、「ペダルを常時使用せよ」ということだと理解していますが、自分の耳で確かめつつ、
踏んだり、放したりすることだと思いますが、これがなかなか決められません。
具体的にお聞きします。ブルグミュラー25の練習曲のなかの「天使の声」ですが、私は1小節目は全体にスラーが掛かっている事もあって、
2小節目が始まる寸前まで踏み続け、9・10小節目では、この場合は2小節にわたってスラーが掛かっていますが、弾いてみた結果、
各小節の真ん中で切っています。
7小節目の最後の1拍から8小節目、及び16小節目の最後のスタッカートの掛かった音では、ペダルを放しています。
最後の和音では一つ一つ踏んでいますが、一番最後だけは、自然に音が減衰する方がきれいかと思って、ペダルは使っていません。
インターネットで他の方の演奏をお聞きしても、どこで踏んだり、放したりしているか、なかなか分かりません。ご教示、よろしくお願い申し上げます。
ピアノのペダル(一番右のペダル)は、上手に使用しますと音が響いて豊かで美しい音楽になりますが、
使い方を間違えたりペダルの技術がないと、響きが濁ってしまい美しくないですし、何を弾いているのかわからない演奏になり、
「ペダルを踏まない方がよかった」ということにもなってしまいます。
とても便利な反面、使い方を間違えると怪我をする、よく切れる包丁やはさみのようですね。
ペダルは、作曲家自身が全て記入しているとよいのですが、なかなかそうでないことの方が多いかと思います。
そのため、弾く方がその曲にベストなペダルのタイミングを見つけていくことになりますので、なかなか難しく、悩むことが多くなります。
ペダルは、楽器の持ち味やピアノが置いてある環境や空間(音の響き)に左右されますので、本当はその環境に応じて微調整するのがベストですが、
今回は、ごく一般的な環境で弾いた場合のペダルについて、お話をいたします。
「ブルグミュラー25の練習曲」の21曲目「天使の声」は、とても神聖な感じで清らかな雰囲気の音楽です。
天上の音楽のように弾けたら素晴らしい作品ですね。
全ての小節にペダルの指示があるわけでもなく、楽譜によっては全く指示がないものもあります。
この作品は、25番目の「貴婦人の乗馬」などと違って、明確なメロディーがある曲ではありませんので、
細かい個々の音に囚われずに、全体の雰囲気を伝えるようにペダルを使うとよいかと思います。
そう考えますと、1小節目からや、17小節目以降(同じ音楽のところ)では、お話しされているように、1小節全てを1つのペダルで響かせるペダルの踏み方でよいと思います。
9・10小節目は、1つの和音(ミ・ソ・シの和音)を分散させているだけなので(1音づつバラバラに弾く)、2小節間ずっと1つのペダルの方が、まとまりが出てくると思います。
ただし、響きの厚みが出やすいので、弱く弾いてクレッシェンドも控えめにするときれいに響きます。
ずっとペダルを使っていて、急に使わない箇所が出てきますと、突然ものすごく現実的な感じになってしまい、かなり違和感が出てきてしまいますので、
やはり常にペダルを使った方が合うと思います。
響きが気になるようでしたら、こまめに踏み替えるなどの工夫をされるとよいでしょう。
それから、16小節目の最後のスタッカートですが、これは「音を短く切る」というよりも、これまでの音楽が一段落するという、区切りの意味で書かれていると解釈をした方が良いと思います。
そのような意味合いで、急にスタッカートを1つだけ記入している作品が他にも色々とありますので、ちょっと覚えておかれると便利です。
そして、最後の小節の和音に関しても、やはりペダルを使用した方がこの曲に合うと思います。
ペダルを使って、自然に音が減衰するように演奏できるといいですね。
そのためには、指とペダルを時間をかけて、1oづつ上げていくような気持ちでゆっくりとあげていきます。
ペダルだけで行おうとしますと、きれいに行うのがとても難しくなりますので、手と同時に行った方が確実です。
初めは難しいと思いますが、練習をしていきますとコツが掴めてくると思います。
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