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con Vivace Piano Concierge |
発表会でエリーゼを弾きたくて今まで練習してたらしいんです
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小学五年生の女の子についてなんですが、引継ぎで最近教え始めました。
今まで弾いていたのが、チェルニー(のリトルピアニスト)。
それと、ブルグミュラーを終わったところなので、チェルニー30番の一番を渡されたところで私のところにやってきました。
チェルニーのリトル・・・を聞いてみると、弾き方が雑で、指を伸ばしたまま弾いていたりするので早いパッセージの所はでこぼこして、
これで仕上がったのかと疑問に思うくらいの出来でした。
手は大きく、オクターブも届きます。
でも、基礎がなってないのか弾き方はむちゃくちゃ。
本人はやる気だけはあるので、30番を弾いてきています。
そこで質問なのですが、この子にチェルニー30番をこのまま弾かせていいのでしょうか?
それと、発表会でエリーゼを弾きたくて今まで練習してたらしいんです。
聴いてみると、表現力がなく、メロディーをうまく歌えない。
途中の早いパッセージも、弾くので必死で音が大きく滑らかではなくでこぼこ・・。
本人はどうしてもこれを弾きたいみたいで毎週弾いてきます。
彼女にどう指導すればいいですか?
生徒さんにピアノを指導する場合、初めてピアノを習う方と、これまでにピアノを弾いてきた(経験がある)生徒さんの2つに分かれます。
初めてピアノを習う方を指導する場合は、教材からレッスンのペース、弾き方などあらゆることを一からすべて指導できます。
しかし、経験者の場合、これまでに身についてきた良い点・改善点すべてを踏まえて指導することになりますので、やり方がとても異なってきます。
ピアノのレッスンは、指導者によって千差万別です。それは、生徒さんをどのように上達させていくのか、という解釈や方法が違うからです。
でも、生徒さんを思う気持ちは同じだと思いますので、これまでの進め方などについて否定的な発言はなさらないようにしたいものです。
生徒さんのこれまでの信頼や努力、誇りを傷つけることになったら大変ですので。
では、これからどうすればよいのか、ということですが、やり方は3つあると思います。
・ チェルニーをやめて、他の教材に進む
・ チェルニーと他の教材を併用する
・ そのままチェルニーを使用する
他の教材を使用する場合には、教材の難易度に気を付けてください。(簡単すぎる教材に変えないこと)
そのままチェルニーを使用する場合には、徐々に曲の完成度を高く設定していくとよいでしょう。
どれを選ぶのかは、生徒さんの性格や指導する方の考え方が大きく影響しますので、なかなかお答えすることは難しいのですが、私一個人としては、
なるべくこれまでの路線と大きく変わらないように配慮をした方がよいと思います。
実際に、先生が変わった途端、物凄く簡単な教材を渡されて、やる気もプライドも傷つけられてしまった生徒さんを見てきています。
それだけは、なんとしても避けなければならないものです。
「エリーゼのために」については、表現力がなく、メロディーをうまく歌えないということですが、それは
「表現することそのものが理解されていない(現状を把握されていない)」、もしくは「表現するものはあっても、外に出てこない(演奏に結び付いていない)」
という事が考えられます。
どちらのケースなのか分析することで対処法が変わってくると思います。
ちなみに一番簡単で、実際に私がよくレッスンでやっている事は、実際にメロディーを(ドレミで)歌ってもらうことです。
実際にメロディーを歌えないと、ピアノの演奏でメロディーをうまく歌えるはずがないからです。
音程はあまり気にしないで、メロディーにどんな表情をつけて歌うと綺麗になるのか、歌ってみるのです。
これで、随分と変化した方も多いので、試してみられるとよいかと思います。
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