「ピアノは、何歳から始めさせるべきですか?」
「ピアノを習わせると、少しは落ち着きがでると思うのですが...」
「絶対音感は、付くのでしょうか?」
「うちの子はバイエルの真ん中くらいですが、遅いのでしょうか?」
「うちの子にピアノの才能はあるのでしょうか?」
「将来はピアニストになりたいって、本人は言っているのですが...」
お子様のピアノ教育について、親御さんからの質問は絶えることがありません。
ピアノ コンシェルジェのコーナーでも、お子様のピアノ教育について、様々なご質問を頂いています。
ピアノ教育には、国などが定めた指導要綱があるわけではなく、使用するテキストや教材も、お教室やピアノ講師によって様々です。
ピアノ講師に、国家資格はありませんし、多くの音楽大学では、ピアノの弾き方は教えても、ピアノを人に教える実践的な指導方法は教えていませんので、ピアノ講師は、自己流でピアノを教えることになります。
親御さんも、お子様のピアノ教育について、明確な方針や具体的な目標を持つことができず、ただ漠然と、「音楽もやらせてみようか」という発想でお子様を音楽教室に通わせています。
そのため、「今の進め方が十分なのか」「どこまで続けさせたらよいのか」も、わからなくなります。
そもそも、ピアノを習わせる目的は何なのでしょうか。ピアノという楽器の演奏技術を学ぶだけなのでしょうか。では、楽器の演奏を行わない3才児以下のヤマハのグループレッスンは、意味がないのでしょうか。
情操教育とは、どんな効果があるのでしょうか。これらの質問に、自信を持って答えることができますか?
「お子様の将来の可能性を少しでも広げたい」という親心はわかりますが、
ピアノが弾けることで、どのような可能性が広がり、そして、そのために小さい頃から何をしなければならないのか、理解されている親御さんは少ないかもしれません。
また、「ピアノ教室にお子様を通わせていれば、ピアノが弾けるようになる」と思われている親御さんがとても多いのですが、楽器のレッスンには、学校や塾の授業とは大きく異なる事情があり、
親御さん自身がピアノ教育に興味を示し、お子様の支援をしていただくことが、とても重要なファクター(要素)となるのです。
よく、ピアノ教室を辞められる際に、「子供が、ピアノに興味を示さなくなったので...」とお話される親御さんがおられますが、多くの場合、親御さん自身が、
もっと以前にピアノ教育に興味を無くしているように感じられます。
本書では、これまで10年以上に渡り、250人以上のお子様のピアノ・レッスンを見させていただきました経験を元に、上記のような疑問にお答えし、ピアノ教育をどのように捉え、
親御さんは何をするべきなのかを解説しています。
ピアノ教育の目標については、お子様がピアノを始めた場合、どのくらいの期間で、どの程度の曲が弾けるようになるものか、具体的なイメージが持てるように演奏例を用意しました。
ダウンロード版をご購入された場合、本書内の曲目をクリックすると演奏を聴くことができます(インターネットの接続環境が必要です)。製本サービスの場合は、音楽CDが添付されています。
ピアノの発表会で比較的よく弾かれる曲を中心に選んでいますので、各学年での発表会の曲選びの参考にもなると思います。
お子様をピアノ教室・音楽教室に通わせることを検討されている親御さん、または既にお子様を教室に通わせている親御さんが、本解説書を読んでいただけることを願っています。
本書の「はじめに」の部分は、ホームページ上で公開しています。「子供のためのピアノ教育」(はじめに)を、ご覧ください。
本書で紹介している曲のうち、50曲以上は演奏例を収録していますが、それぞれの曲を全て演奏すると膨大な時間となるため、長い曲は、曲の雰囲気がわかる部分のみを収録しています。
予めご了承ください。収録時間は、全部の曲を合わせて、約58分となります。
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