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「エリーゼのために」を弾こう

「エリーゼのために」への最短コース

「エリーゼのために」が弾けるようになる最短コースを考えた場合、以下の項目の知識と演奏技術を身に付けることが重要になると考えています。
  • 8分の3拍子
  • イ短調 (長調、短調)
  • ペダルの操作
  • 連打
  • 半音階
  • 32分音符
  • いくつかの楽語や記号
  • 装飾音符
それぞれについて、簡単に説明をしていきます。


8分の3拍子
初心者向けの曲など、これまでに弾いてきた曲は、「4分の○拍子」というものが多かったかと思います。しかし、「エリーゼのために」では、拍子記号が、8分の3拍子となります。

8分音符を1拍として数え、8分音符が、1小節の中に3つ入る曲ということになります。
8分音符が1拍伸ばす音符になりますので、これまでの4分音符は2拍伸ばすことになり、付点4分音符は3拍伸ばすことになります。

これまで「4分音符は1拍伸ばす」と覚えていた方が多いと思いますが、8分音符を1拍とすることで、単位が変わってきますので、リズムが狂わないように注意が必要です。

また、8分音符が基準となることで、多くの曲では、指を動かすスピードがアップします。これまでよりも、より素早い指の動きが求められますので、指を柔軟に、そして素早く動かす技術が要求されるようになります。


イ短調 (長調、短調)
一般的に、音楽は、大きく2つに分けることができます。明るい曲と暗い曲です。

これまで弾いていた殆どの曲は、明るい音楽だったと思います。これらの曲は、明るい印象の音階(1オクターブ中で構成される音)を使って曲が書かれているからです。これを長調の曲といいます。例えば、幼い頃、誰もが歌った事のある「咲いた・咲いた・チューリップの花が・・・」でおなじみの「チューリップ」や、「うさぎ追いし、かの山・・・」の「ふるさと」は、長調の曲です。
これに対し暗い印象の曲を、短調の曲といいます。ベートーヴェンの有名な交響曲「運命」は、この短調の曲になります。

最近のポピュラーソングでは、このような「調」は、あまり意識されていませんが、クラシックの西洋音楽の多くは、この「調」の音階に基づいて曲が作られています。

「長調」や「短調」は、合計して24種類あります。「イ長調」「ロ長調」「ハ長調」「二長調」...「イ短調」「ロ短調」「ハ短調」「二短調」... などです。 ピアノを始めてしばらくは、ピアノの白い鍵盤(白鍵)のみを使って曲を弾いていますし、たまに黒鍵を使用する際には、その音符の横にシャープ(♯)やフラット(♭)の臨時記号が出てきていたかと思います。このような曲は、「ハ長調」の曲です。しかし、クラシックの曲には、他の長調や短調の曲が多く存在し、バッハやショパンなどは、このすべての調を使って曲を書いています。 (バッハ作曲「平均律クラヴィーア曲集」や、 ショパン作曲「24の前奏曲」 など)

そして、「ハ長調」と「イ短調」以外の楽譜には、「調号」が出てきます。調号とは、以下のように、楽譜の各段の先頭に記載されるシャープやフラットの記号です。
調号が指定されている音は、音符の横に臨時記号のシャープやフラットが書かれていなくても、常に、調号のシャープやフラットが有効となります。例えば、調号でファにシャープがついている場合、その楽譜に書かれているファの音は、臨時記号が書かれていなくても、常にファのシャープ、つまり右上の黒鍵を弾くことになります。

このような曲の場合、練習を始める前に、どの音に調号が付いているのか(ファにシャープが付いている、シにフラットがついているなど)を確認しておく必要があります。なお、調号のシャープやフラットは、最大で7個付きます。例えば、ショパンの「別れの曲」は、シャープが4個付いています。そして、必ず、シャープだけ、またはフラットだけという調号になります。シャープとフラットが混ざった調号はありません。

なお、この24種類の長調や短調の知識や弾き方を詳しく学んでいきますと、少し遠回りとなってしまいますので、この「エリーゼのために」のコースでは、詳細な説明はしておりません。もし、これらの長調や短調などの音階につきまして学ばれたい場合には、以下のサイトの「音階」の説明などが参考になるかと思います。

楽典♪音楽理論の基礎 (外部サイト)

「エリーゼのために」は、全体的には暗い印象の短調の曲です。「ラ」の音(昔の日本語でいうと「イ」の音)から始まる暗い音階で作られた「イ短調」の曲となります。「イ短調」の曲は、これまでよく弾いてきました「ハ長調」の平行調にあたるため調号を持っていません。「平行調」とは、元の長調の第6音から始まる音階です。つまり「ハ長調」では、「ド」の音から始まる「ドレミファソラシ」の音階になりますが、「イ短調」では、「ラ」の音から始まる「ラシドレミファソ」の音階になります。

しかし短調では、1つの短調につき、3種類の音階があります。(長調は1種類だけです)。少し難しい音楽用語を使用しますと、先程説明した長調の平行調にあたる短調は、「自然的短音階」と呼ばれます。「イ短調」の場合、「ラシドレミファソ」の音階が自然的短音階です。しかし、この音階は実際の曲の中では使われません。これは、「ラシドレミファソラ」と実際にピアノで弾いてみるとわかりますが、聴いていて違和感のある音階で、綺麗ではないどころか何か変と感じるからです。

そのため、実際の曲では、音階のある特定の音を変化させた2種類の音階を作曲者が使い分けて使用しています。「イ短調」の場合、第7音の「ソ」にシャープを付けた「ラシドレミファ♯ソ」という音階と、第6音の「ファ」にもシャープを付けた「ラシドレミ♯ファ♯ソ」の2種類です。音楽用語では、前者を「和声的短音階」(わせいてきたんおんかい)、後者を「旋律的短音階」(せんりつてきたんおんかい)と呼びます。

調号が付く短調の場合、調号が書かれるのは、自然的短音階の音に対してだけです。この音階を変化させた和声的短音階や旋律的短音階に付くシャープやフラットは、臨時記号として登場することになります。

「エリーゼのために」は「イ短調」なので、調号は付かないわけですが、この短調という特性上、必ず臨時記号が曲のどこかに出てくることになります。特に、「ソ」のシャープは、必ず出てきます。この特徴を知っていると、臨時記号の見落としや弾き忘れが少なくなるかと思います。

なお、少し難しい話をしてしまいましたが、この「長調」や「短調」についての深い知識は、趣味でピアノを弾く場合には、覚えていただかなくても大丈夫ですので、ご自身の興味の範囲で勉強するくらいでよろしいかと思います。


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