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「エリーゼのために」を弾こう (ピアノ初級から中級へ)

ピアノを始められる際に、「エリーゼのために」を目標とされる方も多いかと思います。
「ピアノが趣味です」と胸を張って言える基準として、この「エリーゼのために」が弾ける程度と考えている方もいらっしゃるようです。確かに「エリーゼのために」が弾けるくらいまでになりますと、弾ける曲の種類も多くなり、ピアノを演奏できる喜びを一層実感し、自信が持てるようになるのかもしれません。

コン・ヴィヴァーチェでは、大人の方がピアノを始めて、ピアノが趣味となっていただくために、この「エリーゼのために」が弾けるようになる事を1つの目標としております。そのための教材も現在制作しております。「はじめてのピアノレッスン」に続く、ピアノ初級者からピアノ中級者へとなっていただくための教材です。

ここでは、この「エリーゼのために」が弾けるようになるまで、どのような練習が必要になるのか説明をしていきます。

「エリーゼのために」を弾こう

目次

ピアノの演奏レベルと「エリーゼのために」
大人の方は、どこまで弾けるようになっているのか
「エリーゼのために」への最短コース (8分の3拍子、イ短調)
「エリーゼのために」への最短コース (ペダルの操作)
「エリーゼのために」への最短コース (連打、半音階、32分音符)
「エリーゼのために」への最短コース (楽語や記号、装飾音符)
教材について



ピアノの演奏レベルと「エリーゼのために」

「エリーゼのためには、どのくらい難しい曲なのでしょうか?」「エリーゼのためには、どのくらいで弾けるようになりますか?」。ピアノ教室に入られた生徒さんから、このような質問をいただくことがあります。

もともと、ピアノの演奏レベルについては、明確な基準がありませんので、正確にお答えするのは難しいものですが、私の経験では、お子様の場合、小学校低学年からピアノを始めて、5,6年生くらいで「エリーゼのために」が弾けるようになります。(小学生の場合、はじめから「エリーゼのために」を目標にレッスンをしているわけではありませんが)。30,40代の方ですと、3,4年くらいで弾けるようになる曲です。(がんばると、2年くらいで弾けるようになるかもしれません)。

日本では、「バイエル」「ブルグミュラー25の練習曲」「ソナチネアルバム」「ソナタアルバム」という以前から使われてきたピアノの教材が、ピアノの演奏レベルを示す一種の基準としても使われています。この「バイエル」「ブルグミュラー25の練習曲」「ソナチネアルバム」「ソナタアルバム」の基準で言いますと、「エリーゼのために」は、「バイエル」や「ブルグミュラー25の練習曲」を卒業して、「ソナチネアルバム」の前半程度の難しさになるのではないでしょうか。この演奏レベルにつきましては、「バイエル、ブルグミュラー、ソナチネ、ソナタのレベルとは?」のページにも書いておりますので、そちらも合わせてご覧ください。

コン・ヴィヴァーチェでは、この「エリーゼのために」を、ベートーヴェンが作曲した原曲の音で弾くことを目標としておりますが、お店などでは、初心者用に易しくアレンジした「エリーゼのために」の楽譜も販売されています。そのようなアレンジされた楽譜を使用しますと、もっとこの曲の難易度を下げることも可能です。例えば、よくお子様が使用する教材に含まれております「エリーゼのために」は、原曲の「エリーゼのために」の最初の22小節目までを取り出したものです。この部分だけを弾くとどのような曲になるのか、聴いてみてください。
いかがでしょうか? ご自身でも弾けそうな気がしてきましたか?
「エリーゼのために」の最初の22小節までは、よく聴く有名なメロディーですが、この部分だけを弾くのであれば、それ程レベルは高くありません。しかし、「エリーゼのために」は、この後からが難しいのです。この続きを、お聴きください。
特に、29小節の装飾音符や、30小節以降の32分音符は、多くの方の場合、難関となるはずです。(装飾音符や、32分音符につきましては、この後説明いたします)

この「エリーゼのために」を弾きこなすためには、少なくとも、以下のような知識と演奏技術を身に付ける必要があります。
  • 8分の3拍子
  • イ短調 (長調、短調)
  • ペダルの操作
  • 連打
  • 半音階
  • 32分音符
  • いくつかの楽語や記号
  • 装飾音符
なお、これらの技術を身に付けるためには、それ以前に、ある程度のピアノの演奏技術と、楽譜を読む知識が必要となります。もし、ピアノがまったく初心者ということでしたら、「初心者のための最初の第一歩」のページからお読みください。
この「エリーゼのために」を進める前提としては、「あなたのピアノのレベルチェック!」に掲載しています練習曲の楽譜が理解でき、ある程度の練習をすれば、ご自身の力だけで弾けるくらいの演奏レベルが必要となります。もし、そこまでの演奏レベルを現在お持ちではない場合には、基礎的な力を身につけていただくために、「自宅でできる はじめてのピアノレッスン」が適切な教材となると思います。


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