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ピアノ曲・ワンポイント攻略法:ドビュッシー「月の光」

ドビュッシー ベルガマスク組曲より「月の光」

ドビュッシーの音楽の中でも、この「月の光」はとても有名ですので、ご存じの方も多いと思います。 中学生・高校生から大人の方の発表会でも、人気のある曲です。

どんな曲にも、やはり綺麗に弾けるようになるためのポイントがあります。そのポイントを踏まえて、効率の良い練習をしていきましょう。
(「月の光」の楽譜については、こちらをご覧ください。)

「月の光」を攻略するためのポイントは、以下の3つです。

1つ目のポイントは、「なんとなく弾くのではなく、拍子を守って練習をする」です。
この曲をご存じの方も多く、始めの方は特に音数が少なくゆったりとしていますので、ついなんとなく「こんな感じかな」と曖昧に弾いてしまいがちです。 しかし、それでは、曲の速さが一定になりませんので、拍子感のない演奏になってしまいます。

練習を始めてしばらくは、拍子をしっかりと意識して弾いていきます。
その後、場所によっては音楽に表情を付けるため、テンポを少し変えていきます。この順番で練習をしていきましょう。 具体的には、始めの8小節目までと、15小節目から26小節目までが、特に気を付けたいところです。

ドビュッシー「月の光」1から8小節

始めの8小節目までは、有名なメロディーですので、割と早い段階で弾けるようになりますが、4小節目までと、 それ以降で速さが変わってしまう事がよく起こります。 簡単なところや慣れたところほど、つい速く弾きたくなるものです。十分に気を付けましょう。

15小節目から26小節目では、2連符や6連符が出てきます。(使用している無料楽譜では、15小節目や17小節目の始めに2連符の記号が書かれていませんでした。印刷ミスと思われます)。 6連符は、2連符が3セット並んでいる事になりますので、弾き方としては同じです。

ドビュッシー「月の光」2連符、6連符

この曲は8分の9拍子ですので、15小節目の始めに出てくる2連符は、1拍目と2・3拍目の中間に弾きます。 同様に19小節目の6連符は、1拍目と2・3拍目の中間、4拍目と5・6拍目の中間、7拍目と8・9拍目の中間で弾きます。

練習方法としては、実際に声を出して拍子を数えながら弾くと良いでしょう。 拍子を意識することができ、弾くタイミングやリズムも正しくなります。
拍の中間で弾くタイミングが難しいようでしたら、拍子を数える時に「と」という言葉を入れて、 「1と2と3と4と5と6と7と8と9と」と数え、「と」の発声と同時に弾くようにすれば、拍の中間でも正しいタイミングで弾くことが出来ます。

表情豊かに弾く事と、なんとなく曖昧に弾く事は違いますので、十分注意してください。

2つ目のポイントは、「しっかりタイを指で伸ばす」です。
当たり前のことなのですが、見落としていたり、忘れてしまったり、実は結構出来ていない事が多いものです。

例えば、最初の8小節目までを見てみますと、右手の出だし以外は休符がなく、小節をまたぐところには、全てタイが書かれています。

ドビュッシー「月の光」1から8小節のタイ

8小節の間、ずっと音が切れずに繋がっていることになりますので、指番号を守り、タイをしっかりと伸ばすことが大切です。 最終的には、ペダルを使用して弾くことになりますが、指でしっかりとタイを伸ばしておかないと、ペダルの踏み変えで音が切れてしまいます。

この曲は流れるような音楽が魅力の一つですので、途中で音が切れて音楽がこま切れになりますと、曲の良さを表現できなくなります。 ペダルでどうにかなるものではありませんので、しっかりと指で音を伸ばしておきましょう。

特に、10から14小節目までの右手のタイは、忘れやすいところです。

ドビュッシー「月の光」10から14小節のタイ

手の大きさによっては難しい場合もあるかと思いますが、無理をせず出来る範囲で、しっかりと守って弾きましょう。

3つ目のポイントは、「メロディーを引き立たせる」です。
中級レベルの曲を練習するようになりますと、右手がメロディー、左手が伴奏というシンプルな曲の作り方ではなくなってきます。 右手で弾く音の中には、一番大切なメロディーの音、メロディーとハモる音、伴奏の一部である音など、異なる目的の音が混ざります。

それらを区別して、それぞれに応じた弾き方をすることによって、音楽が整理され、分かりやすい、すっきりとした印象の演奏になります。 そうしませんと、「一生懸命弾いている割に、なんだか、よくわからない演奏」になってしまいます。

特に気を付けたいのが、27小節目以降のところです。

ドビュッシー「月の光」27小節目から

右手で弾く音の中でメロディーの音は、音符の棒が上向きの音だけです。 これらの音は、とても大切な音ですので、目立つように少し強めに弾いていきます。 しかし、それ以外の音はメロディーではありませんので、弱く弾いていきます。

同じ手で同時に弾く音のメロディーの音だけは強く、他の音は弱く弾くのは、とても難しいのですが、テンポをとてもゆっくりにして、1音づつ気を付けながら練習をしてみましょう。 この箇所以外は、気を付ければ十分可能だと思います。

ドビュッシー「月の光」の楽譜について:
「月の光」の楽譜は、例えば以下のような楽譜で購入することができます。

ドビュッシーピアノ曲集

音楽之友社

また、無料の楽譜は、こちらのページ (外部サイト)などから、入手できるようです。
(指番号やペダルの記号も書かれておらず、2連符の記号なども抜けているので、なるべく市販の楽譜を使用されることをお勧めします)。

ドビュッシーについては、趣味の音楽:ヨーロッパ音楽紀行・パリで、生家や記念館、パリで暮らした場所、 ドビュッシーが眠るパッシー墓地などを紹介しています。 ドビュッシーをより深く理解するためにお役立てください。

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独学でピアノレッスン

目次
ブルグミュラー「乗馬」
バダジェフスカ「乙女の祈り」
ベートーヴェン「悲愴ソナタ」
ドビュッシー「月の光」
ショパン「幻想即興曲」
メンデルスゾーン「春の歌」
ショパン「子犬のワルツ」
ベートーヴェン
「ソナタ 月光 第一楽章」
ショパン「ノクターンOP9-2」
モーツアルト「トルコ行進曲」

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