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ヨーロッパ音楽紀行

ヨーロッパ音楽紀行・ロシア・サンクトペテルブルグ5

サンクトペテルブルグ ウラジーミル教会

エカテリーナ宮殿の観光の後は、サンクトペテルブルグ市街の東側にあるモスクワ駅周辺を散策しました。 ロシアの首都モスクワへ行く電車が出る駅です。駅の少し西側にあるウラジーミル教会の前でタクシーを降りました。

ウラジーミル教会は、屋根に5つのドームを持ち、その隣には独立した鐘楼があります。ドストエフスキーも、この教会の信徒でした。

サンクトペテルブルグ ウラジーミル教会

ちょうど、この教会内では結婚式が行われていて、ロシアの結婚式を見ることができました。ロシアでは、夏に結婚式を挙げる人が多いのですね。

サンクトペテルブルグ ウラジーミル教会・結婚式

この教会の前の通りには、通りの真ん中にドストエフスキーの像があります。

サンクトペテルブルグ ドストエフスキーの像

そして、この教会から少し東へ歩いたところには、よく旅行のガイドブックなどでも紹介されているドストエフスキー文学記念館があります。 ここは、「罪と罰」「白痴」「カラマーゾフの兄弟」などの名作を残したドストエフスキーが晩年の2年間を過ごした場所です。 中には自筆の原稿や愛用品が展示され、当時の書斎も再現されているようです。今回は、時間がなかったので中には入りませんでした。

サンクトペテルブルグ ドストエフスキー文学記念館

サンクトペテルブルグ ドストエフスキー文学記念館

ここへ来た目的の1つであるリムスキー=コルサコフの家記念館へと向かいます。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館周辺

リムスキー=コルサコフの家記念館は、この建物から暗い通路を通って、中庭へ入ったところにあります。 気を付けていないと通り過ぎてしまうほど、わかりにくいですね。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館周辺

一応中庭へと通じる通路の入口には、ロシア語の看板が出ています。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・看板

中庭の先の建物が、記念館です。

リムスキー=コルサコフは、軍人貴族の家庭に生まれ海軍兵学校からロシア海軍の士官になります。そして、それから作曲家へと転身しました。 「ロシア五人組」の一人で、サンクトペテルブルク音楽院でも教鞭をとり、多くの音楽家を育てただけでなく、ドビュッシーやスクリャービン、ラヴェルにも強い影響を与えました。

この建物は、リムスキー=コルサコフが晩年の15年間を過ごしたアパートです。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・中庭

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・建物

建物に入って、階段を上がります

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・内部の階段

入口がありました。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・入口

中は思いのほか広く、ゆったりとして、よい雰囲気です。当時の様子が再現されています。

この居間では、定期的に演奏会が開かれ、リムスキー=コルサコフだけでなく、ラフマニノフやスクリャービン、ストラヴィンスキー、グラズノフなどもピアノを弾き、 ロシアの有名なオペラ歌手シャリアピンもオペラのアリアを歌ったそうです。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・居間

ピアノは、ロシア製のJ.BECKERでした。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・居間のピアノ

直筆の楽譜なども展示されています。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・直筆の楽譜

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・直筆の楽譜

こちらは、ダイニングルームです。リムスキー=コルサコフの弟子や友人なども、よく食事に招かれテーブルを囲んだようです。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・ダイニングルーム

書斎です。壁には、シューマンやショパンの写真が飾られていました。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・書斎

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・書斎の写真

このリムスキー=コルサコフの家記念館の1階には小さなホールがありますが、今回特別に見せていただき、しかもピアノを弾くことができました。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・ホール

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・ホール

ピアノは、ベヒシュタインです。

サンクトペテルブルグ リムスキー=コルサコフの家記念館・ホールのピアノ

リムスキー=コルサコフの家記念館を出た後は、北に歩いて音楽博物館を目指します。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館へ

フォンタンカ運河のほとりには、18世紀に建てられたシェレメチェフ伯爵の宮殿があり、その一部が音楽博物館として一般に公開されています。

シェレメチェフ家は、ピョートル大帝の時代に軍人として活躍したボリス・シェレメチェフの世代から、 約200年間に渡りロマノフ王朝を支えた大貴族です。ロシアでのクラシック音楽の発展にも大きく貢献しますが、そのシェレメチェフ家が、世界中から集めた楽器のコレクションが、この音楽博物館のベースとなっています。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館

サンクトペテルブルグ 音楽博物館・建物

博物館内部には、珍しい様々な楽器が展示されていました。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館内部

サンクトペテルブルグ 音楽博物館内部

当時の宮殿の様子も再現されています。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館内部

こちらは、近代ロシア音楽の父と呼ばれるグリンカが所有していたピアノです。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館・ピアノ グリンカ

こちらは、ショスタコーヴィチのピアノです。ショスタコーヴィチは、交響曲の大家として知られますが、 ピアニストとしても有名で、第1回ショパン国際ピアノコンクールにソビエト代表として出場しています。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館・ピアノ シェスタコービッチ

次は、ルービンシュタインのピアノです。作曲家でもありますが、ピアニストとして有名で、 ロシアで最初の専門的な音楽教育機関であるサンクトペテルブルク音楽院を創設しました。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館・ピアノ ルービンシュタイン

こちらは、3つの鍵盤があるハープシコードです。昔の楽器は、装飾がすばらしいですね。楽器自体が芸術作品であることがよくわかります。

サンクトペテルブルグ 音楽博物館・ハープシコード

音楽博物館を出た後は、この日最後の観光として、スモーリヌイ修道院を見にいきました。シンメトリーで白と青の美しい建物です。 エルミタージュ美術館(ロマノフ王朝の冬の宮殿)やエカテリーナ宮殿と同じイタリアの建築家ラストレッリによる設計です。 第6代ロシア皇帝のエリザヴェータ女帝の時代に聖堂と修道院が建てられ、エカテリーナ2世の命によりロシア初の女学校となりました。 現在では、コンサートホールや市の施設として利用されています。

サンクトペテルブルグ スモーリヌイ修道院

サンクトペテルブルグ スモーリヌイ修道院

この修道院にも、結婚式の写真を撮るカップルが何組も来ていました。

サンクトペテルブルグ スモーリヌイ修道院・結婚式

夏は昼間が長いサンクトペテルブルグではありますが、夕食を食べた後はさすがに暗くなっていました。 こちらは、サンクトペテルブルグのモスクワ駅です。

サンクトペテルブルグ モスクワ駅

次の日は、チャイコフキーやグリンカ、ロシア5人組、文豪のドストエフスキーなどが眠るアレクサンドル・ネフスキー修道院を訪ねます。

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