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ヨーロッパ音楽紀行 |

プラハの最終日は、ドヴォルザーク(ドヴォジャーク)博物館を見に行きました。
北海道より緯度の高いプラハでは、9月上旬なのに既に紅葉が始まっていました。

途中、国立オペラ劇場の横を通ります。

現在、チェコではチェコ語が使われていますが、歴史的にはドイツ語の使用が強制されていた時代もあり、この劇場もドイツ語で上演されるドイツ劇場と呼ばれていたそうです。
この国立オペラ劇場のすぐ近くには、国立博物館があります。


国立博物館は、チェコ最大の総合博物館で、歴史博物館や、自然史博物館、図書館などがあります。この国立博物館の前には、旧ソ連製の戦車が展示されていました。


日本では、「プラハの春」というと「プラハの春音楽祭」が有名ですが、1968年に、旧チェコスロヴァキアで始まった民主化運動の総称でもあります。
東西冷戦下、チェコスロヴァキアは社会主義国となりますが、検閲の廃止や芸術表現の自由などを求めて「プラハの春」と呼ばれる独自の改革を進めます。これを反社会主義運動と警戒した旧ソ連をはじめとする旧東欧諸国が軍事介入を決行し、この国立博物館のあるヴァーツラフ広場に戦車を乗り入れて占拠する「チェコ事件」が起きることになります。
100人以上の犠牲を出したこの事件を忘れないために、当時の戦車が展示されているようです。
国立博物館から更に南下し、市街地の中へ入っていったところにドヴォルザーク博物館があります。


(BGMを用意しました)
ドヴォルザーク作曲 メヌエット OP28-1より No.3 
もともと貴族の別荘だったバロック建築の建物を、アントニン・ドヴォルザークの生誕120年を記念して博物館として改装したものです。
博物館の内部には、ドヴォルザークが実際に使用していたヴィオラやピアノ、家具などが展示されています。

こちらが、ドヴォルザークが使用していた机です。実際のドヴォルザークの家と同じ配置で置かれています。

机の上には、ベートヴェンの肖像画が飾られていました。
当時活躍していたチェコの作曲家たちとの写真(左から2番目がドヴォルザーク)や、家族の写真(一番右がドヴォルザーク)も展示されています。


こちらは、当時のルドルフィヌムです。

ドヴォルザークは、ここの演奏会でチェコ・フィルハーモニーの指揮をしています。また、当時この中にプラハ音楽院があり、ドヴォルザークはここで作曲科を担当したり院長も務めました。
こちらは、実際にドヴォルザークが使用していたピアノです。ベーゼンドルファーです。

自筆の楽譜も多く展示されています。こちらは、ドヴォルザークの代表作であるオペラ「ルサルカ」の楽譜です。

ドヴォルザークが作曲家として認められるきっかけとなった作品「スラブ舞曲集」の自筆譜もあります。

こちらも、ドヴォルザークの代表作である交響曲第9番「新世界より」第2楽章の自筆譜です。

ドヴォルザークの手の石膏も展示されていました。体格から想像するよりも細めの手をしている印象でした。

博物館には、小さなコンサートができる部屋もありました。

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